大学入学共通テスト(地理歴史) 過去問
令和4年度(2022年度)追・再試験
問9 (世界史B(第2問) 問3)
問題文
A ラテンアメリカを旅行中の三浦さんが、現地の観光ガイドと会話している。
三浦:今回初めてラテンアメリカ各地を巡りましたが、都市にしろ農村にしろ、キリスト教の教会が至る所に建てられていることに驚きました。そしていずれの教会でも聖像が祀(まつ)られており、ラテンアメリカではとりわけカトリックの信仰が深く根付いていることも驚きです。
ガイド:もともとは植民地支配の影響です。ラテンアメリカを征服した宗主国は支配を確立する目的で、自分たちが信仰している宗派の宗教施設を植民地の全域に建てたのです。そしてカトリック信者ではない人が植民地に渡ることは、原則できませんでした。
三浦:a ブラジルの宗主国と他のラテンアメリカ諸国の宗主国とは異なっていましたが、植民地支配の状況はどうだったのですか。
ガイド:先住民に対して軍事的な制圧や経済的な搾取が行われるなど、共通する面がありました。メキシコやペルーでは、( ア )が導入され、先住民が過酷な労働を強いられました。植民地が独立を果たした後、( イ )であるクリオーリョが、指導者層を形成しました。
Aの文章中の( ア )と( イ )に入れる語句の組合せとして正しいものを、次の選択肢のうちから一つ選べ。
このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。
問題
大学入学共通テスト(地理歴史)試験 令和4年度(2022年度)追・再試験 問9(世界史B(第2問) 問3) (訂正依頼・報告はこちら)
A ラテンアメリカを旅行中の三浦さんが、現地の観光ガイドと会話している。
三浦:今回初めてラテンアメリカ各地を巡りましたが、都市にしろ農村にしろ、キリスト教の教会が至る所に建てられていることに驚きました。そしていずれの教会でも聖像が祀(まつ)られており、ラテンアメリカではとりわけカトリックの信仰が深く根付いていることも驚きです。
ガイド:もともとは植民地支配の影響です。ラテンアメリカを征服した宗主国は支配を確立する目的で、自分たちが信仰している宗派の宗教施設を植民地の全域に建てたのです。そしてカトリック信者ではない人が植民地に渡ることは、原則できませんでした。
三浦:a ブラジルの宗主国と他のラテンアメリカ諸国の宗主国とは異なっていましたが、植民地支配の状況はどうだったのですか。
ガイド:先住民に対して軍事的な制圧や経済的な搾取が行われるなど、共通する面がありました。メキシコやペルーでは、( ア )が導入され、先住民が過酷な労働を強いられました。植民地が独立を果たした後、( イ )であるクリオーリョが、指導者層を形成しました。
Aの文章中の( ア )と( イ )に入れる語句の組合せとして正しいものを、次の選択肢のうちから一つ選べ。
- ア ― エンコミエンダ イ ― 植民地生まれの白人
- ア ― エンコミエンダ イ ― 白人と先住民の混血
- ア ― ラティフンディア イ ― 植民地生まれの白人
- ア ― ラティフンディア イ ― 白人と先住民の混血
正解!素晴らしいです
残念...
この過去問の解説 (1件)
01
【内容の整理】
・先住民に労働を課した制度 → エンコミエンダ制
(スペイン人に先住民の労働を委託=強制労働を行わせた制度)
※「ラティフンディア」は、大土地所有制のことで、労働強制制度ではありません。
・クリオーリョとは?
→ 植民地で生まれたヨーロッパ系白人(特にスペイン人・ポルトガル人)のこと!
(つまり、白人と先住民の混血ではありません。混血は「メスティソ」と呼ばれます。)
正しい組み合わせです。エンコミエンダ制は先住民の労働制度であり、クリオーリョは植民地生まれの白人です。【正解】
クリオーリョは混血ではなく、植民地生まれの白人を指します。
ラティフンディアは大土地所有制であり、強制労働制度ではありません。
ラティフンディアの説明も、クリオーリョの説明も誤っています。
エンコミエンダ制は、スペイン植民地支配下のアメリカ大陸で先住民に強制労働を課すために設けられた制度です。
また、植民地で生まれたヨーロッパ系白人(クリオーリョ)は、独立後に各国の指導者層を形成しました。
一方、白人と先住民の混血は「メスティソ」と呼ばれ、社会的地位はクリオーリョより低いとされました。
参考になった数0
この解説の修正を提案する
前の問題(問8)へ
令和4年度(2022年度)追・再試験 問題一覧
次の問題(問10)へ