1級管工事施工管理技士 過去問
令和5年度(2023年)
問52 (問題B 問8)

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問題

1級管工事施工管理技士試験 令和5年度(2023年) 問52(問題B 問8) (訂正依頼・報告はこちら)

保温、保冷に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
  • 横走り配管に取り付ける保温筒の抱合せ目地は、管の横側に位置するように取り付ける。
  • 蒸気管が壁又は床を貫通する場合、伸縮を考慮し貫通部及びその前後25mm程度は保温を行わない。
  • 保温材の熱伝導率は、温度の上昇に伴い大きくなる。
  • グラスウール保温材は、密度が大きい方が熱伝導率は大きい。

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この過去問の解説 (2件)

01

保温材、保温に関する問題です。

選択肢1. 横走り配管に取り付ける保温筒の抱合せ目地は、管の横側に位置するように取り付ける。

保温筒の抱合せ目地は、問題文通りです。

なお、管の垂直上限面は避けるように注意し、確認してから、管の横側に取付けます。

選択肢2. 蒸気管が壁又は床を貫通する場合、伸縮を考慮し貫通部及びその前後25mm程度は保温を行わない。

蒸気管が壁又は床を貫通する場合の保温は、問題文通りです。

なお、25mm保温しないのは、管内を高温の流体が流れると、配管の熱膨張による伸縮量が大きくなるため、貫通部とその前後は保温をしません。

選択肢3. 保温材の熱伝導率は、温度の上昇に伴い大きくなる。

保温材の熱伝導率は、平均温度の上昇に伴い大きくなります。保温材の密度が低いほど、熱伝導率の上昇傾向は大きくなります。

 

理由の1つは、保温材には多くの気体を含んでいて、気体中の放射による熱移動の影響から、伝熱速度が温度の4乗に比例し、熱伝導率の上昇傾向が現れます。

選択肢4. グラスウール保温材は、密度が大きい方が熱伝導率は大きい。

グラスウールの保温板は、24K~96Kまで7種類に分類でき、24Kは密度24[kg/m3]のように密度が表されます。

熱伝導率は、24K~96Kを比べると、徐々に低くなっていき、密度が大きい方が熱伝導率は小さくなります。

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02

保温・保冷及び、保温材に関する問題です。

選択肢1. 横走り配管に取り付ける保温筒の抱合せ目地は、管の横側に位置するように取り付ける。

その通りです。

 

保温筒の目地は管底方向に目地を持っていった場合、

もし仮に、結露した際に目地から水滴が出てくることとなります。

そのため、目地は管の横に来るように施工が必要です。
 

選択肢2. 蒸気管が壁又は床を貫通する場合、伸縮を考慮し貫通部及びその前後25mm程度は保温を行わない。

その通りです。

 

蒸気管は熱膨張が水配管よりも大きく、伸縮量が多くなります。

そのため、問題のように床や壁の貫通部では前後25㎜は保温を行いません。

選択肢3. 保温材の熱伝導率は、温度の上昇に伴い大きくなる。

その通りです。

 

一般的に外気温20℃時点での熱伝導率の計算値によって保温剤を選定しますが

寒冷地などでは、条件が悪くなるため、別途計算が必要となってきます。

選択肢4. グラスウール保温材は、密度が大きい方が熱伝導率は大きい。

誤りです。

 

グラスウールの密度は24KのようにKを用いて表され、1㎥あたりの重量を表しています。

ですから、24Kとは24㎏/㎥ということになります。そのため、数字が大きいほど密度が高いこととなります。

熱伝導率は24Kで0.049W/m・K、48Kで0.043W/m・Kとなり

密度が高いほど、熱伝導率は小さくなります。

まとめ

保温・保冷及び、保温材に関する問題でした。

 

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