2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級) 過去問
2025年1月
問31 (学科 問31)

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問題

2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)試験 2025年1月 問31(学科 問31) (訂正依頼・報告はこちら)

所得税の基本的な仕組みに関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
  • 所得税では、納税者が申告した所得金額に基づき、納付すべき税額を税務署長が決定する賦課課税方式が採用されている。
  • 所得税では、課税対象となる所得を8種類に区分し、それぞれの所得の種類ごとに定められた計算方法により所得の金額を計算する。
  • 所得税の各種所得の金額の計算上、収入金額には、原則として、その年において収入すべきことが確定した金額から、未収入の金額を控除した額を計上する。
  • 非永住者以外の居住者の課税所得には、日本国内で生じた所得だけでなく、日本国外で生じた所得も含まれる。

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この過去問の解説 (2件)

01

この問題は、所得税の仕組みに関する基礎知識を問う問題です。

所得税の基本構造や定義の制度、用語について正確に理解しているかどうかを確認するものです。

選択肢1. 所得税では、納税者が申告した所得金額に基づき、納付すべき税額を税務署長が決定する賦課課税方式が採用されている。

不適切

所得税は申告納税方式を採用しており、納税者自らが所得や税額を計算して申告・納付する制度です。

税務署長が税額を決定する賦課課税方式は、主に固定資産税や自動車税など地方税の一部に見られます。

選択肢2. 所得税では、課税対象となる所得を8種類に区分し、それぞれの所得の種類ごとに定められた計算方法により所得の金額を計算する。

不適切

課税される所得は、10種類に分類されます。

具体的には、利子・配当・不動産・事業・給与・退職・山林・譲渡・一時・雑の10種類です。

選択肢3. 所得税の各種所得の金額の計算上、収入金額には、原則として、その年において収入すべきことが確定した金額から、未収入の金額を控除した額を計上する。

不適切

原則として、事業所得などでは発生主義が適用され、収入すべき金額が確定した時点で、その金額を収入として計上します。

未収であっても確定していれば計上されるため、「未収入の金額を控除する」というのは誤りです。

選択肢4. 非永住者以外の居住者の課税所得には、日本国内で生じた所得だけでなく、日本国外で生じた所得も含まれる。

適切(正解)

所得税における居住者とは、日本に住所があるか、または1年以上居所がある人を指します。このうち「非永住者」ではない居住者(すなわち永住者)は、全世界所得課税の対象となります。

まとめ

この問題は、所得税の根本的な考え方や分類に関する基本的な理解を問う内容です。

居住者の課税範囲や、所得の分類は整理して覚えておくと、他の問題にも応用がききます。

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02

タックスプラン分野から、所得税の問題です。

所得税とは、個人の所得に課せられる税になります。収入から必要経費や各種控除を差し引いた後の金額が所得になります。

選択肢1. 所得税では、納税者が申告した所得金額に基づき、納付すべき税額を税務署長が決定する賦課課税方式が採用されている。

不適切

税金の納税方法には、「申告納税方式」と「賦課課税方式」があります。自分の税金を自分で計算して申告するのが申告納税方式、国や地方公共団体等が計算した税額を納めるのが賦課課税方式になります。所得税は、申告納税方式となります。自動車税や固定資産税など納税通知書が送られてくるものが賦課課税方式と覚えておくといいでしょう。

選択肢2. 所得税では、課税対象となる所得を8種類に区分し、それぞれの所得の種類ごとに定められた計算方法により所得の金額を計算する。

不適切

所得税はどんな収入かによって所得を10種類に分けています。具体的には、利子所得配当所得不動産所得、事業所得給与所得退職所得山林所得譲渡所得一時所得雑所得となります。「8種類」としている本選択肢は間違いとなります。

選択肢3. 所得税の各種所得の金額の計算上、収入金額には、原則として、その年において収入すべきことが確定した金額から、未収入の金額を控除した額を計上する。

不適切

所得の計算において、未収入でも権利が確定していれば含まれます。つまり、現実にはお金を受け取っていなくても、「受け取る権利が確定している金額」は収入になります。(国税庁HP、No.2200 収入金額とその計算より)

選択肢4. 非永住者以外の居住者の課税所得には、日本国内で生じた所得だけでなく、日本国外で生じた所得も含まれる。

適切

個人の納税義務者は、居住者・非居住者によって課税される所得が異なります。また、居住者でも、永住者と非永住者に分かれます。非永住者以外の居住者(永住者)は、国内・国外問わずすべての所得に課税されます

まとめ

この問題をまとめると下記のようになります。

・所得税は「申告納税方式」

・所得は10種類

・収入には、権利が確定した年内に入るべき未収入も含む

・非永住者・非居住者の違いと課税対象の違い

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