2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級) 過去問
2024年9月
問65 (実技 問5)

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問題

2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)試験 2024年9月 問65(実技 問5) (訂正依頼・報告はこちら)

下記<資料>の特定口座(源泉徴収選択口座)で保有する外国債券(ゼロクーポン債)について、償還時の償還金額の円貨受取額を計算しなさい。なお、計算結果について円未満の端数が生じる場合は切り捨てること。
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  • 1,392,400(円)
  • 1,427,500(円)
  • 1,445,800(円)
  • 1,477,100(円)

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この過去問の解説 (3件)

01

外国債券(ゼロクーポン債)の償還金額の円貨受取額を計算する問題です。

つまり、債権償却時に返ってくる日本円はいくらか、を計算します。

ただし、「特定口座(源泉徴収選択口座)で保有する」とあるので、償還差益を計算して算出した所得税と住民税を引く必要があります。

 

選択肢3. 1,445,800(円)

まずは、償還時に返ってくる金額(日本円)を計算します。

購入額面:10,000米ドルです。米ドルを日本に交換する場合はTTBを使いますので、

 

10,000米ドル×149.00円(TTB償還時)=1,490,000円

 

償還差益と、所得税・住民税

購入単価:90(額面100あたりの価格)とありますので、購入金額(米ドル)は10,000÷100×90=9,000米ドル。

日本円を米ドルにする場合はTTSを使用するので、購入時の円金額は

 

9,000米ドル×141.00(TTS購入時)=1,269,000円

 

利益(償還差益)は

 

1,490,000-1,269,000=221,000円

 

ここから所得税と住民税(20%)を計算します。

 

221,000×20%=44,200円

 

よって、償還金額の円貨受取額は

 

1,490,000-44,200=1,445,800円

 

以上の計算から、本選択肢が正しいとなります。

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02

この問題では、外国債券(ゼロクーポン債)の円貨受取額を問われています。

 

購入単価、為替レート、償還レートから利益を求め、源泉税を差し引く必要があります。

選択肢3. 1,445,800(円)

適切です。

 

まず計算に必要な数字を確認します。

債券の額面:10,000米ドル

購入単価:90米ドル (額面100あたり)

購入時のTTSレート:141円/米ドル

購入時のTTBレート:149円/米ドル

為替損益の課税対象:20%源泉徴収

 

【計算方法】

①購入時の円換算額を計算

円→米ドルにするときはTTSを使用するため、

9,000米ドル×141円=1,269,000円

 

②償還時の円換算額を計算

米ドル→円にするときはTTBを使用するため、

10,000米ドル×149円=1,490,000円

 

③為替損益を計算

1,490,000円-1,269,000円=221,000円

 

④源泉徴収を計算

221,000円×20%=44,200円

 

⑤償還金の円貨受取額

1,490,000円-44,200円=1,445,800円

まとめ

為替損益が源泉徴収される点と、為替レートの選び方を押さえておきましょう

参考になった数0

03

特定口座で保有する外国債券(ゼロクーポン債)について、償還時の円貨受取額を求める計算問題です。

特定口座のため、償還時の利益に20%の税金(所得税と住民税)がかかり、円貨償還時金額から差し引かれます

選択肢3. 1,445,800(円)

【為替レートの解説】

TTS:電信売相場(Telegraphic Transfer Selling rateの略)

円貨から外貨に交換する際に適用される為替レートのことです。

TTM:仲値(Telegraphic Transfer Middle Rateの略)

外貨を売買する際の基準となる為替レートのことで、TTSとTTBの中間値となります。

TTB:電信買相場(Telegraphic Transfer Buying Rateの略)

外貨を円貨に換える際に適用される為替レートのことです。

 

償還時の利益を求めるには、円貨償還時金額から円貨購入時金額を引く必要があります。

 

円貨償還時金額を計算するには、外貨を円貨に換えるため、TTBを用います。

購入額面:10,000米ドルのため、

10,000米ドル×149.00円(TTB・償還時)=1,490,000円

 

購入時金額は、購入額面と購入単価を用いて計算します。

購入額面:10,000米ドル

購入単価:90(額面100当たりの価格)

→購入金額:10,000米ドル÷100×90=9,000米ドル

円貨から外貨に交換する際は、TTSを用いるため、円貨購入時金額は以下で求められます。

9,000米ドル×141.00円(TTS・購入時)=1,269,000円

 

よって償還時の利益は、

1,490,000円−1,269,000円=221,000円

となります。

 

この利益に対してかかる税金(所得税と住民税)を計算します。

221,000円×20%=44,200円

 

最後に円貨償還時金額から税金を差し引き、特定口座における円貨受取額を求めます。

1,490,000円−44,200円=1,445,800円


 

よって、選択肢3の1,445,800円が正答となります。

参考になった数0