2級電気工事施工管理技士 過去問
令和6年度(2024年)前期
問24 (2 問12)
問題文
需要場所に施設する地中電線路に関する記述として、「電気設備の技術基準とその解釈」上、不適当なものはどれか。
このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。
問題
2級電気工事施工管理技士試験 令和6年度(2024年)前期 問24(2 問12) (訂正依頼・報告はこちら)
需要場所に施設する地中電線路に関する記述として、「電気設備の技術基準とその解釈」上、不適当なものはどれか。
- 管路式で施設する場合、電線に耐熱ビニル電線(HIV)を使用した。
- 低圧地中電線と高圧地中電線との離隔距離を15cm以上確保して施設した。
- 低圧地中電線と地中弱電流電線等との離隔距離を30cm以上確保して施設した。
- ハンドホール内のケーブルを支持する金物類には、D種接地工事を施さなかった。
正解!素晴らしいです
残念...
この過去問の解説 (2件)
01
地中電線の取り扱いに対する問題です。
誤った内容です。
内線規程に
「管路式配線に用いる電線は、原則としてケーブルとし、600V CVケーブル、600V EM-CEケーブルなどを使用すること。」
とされています。
ここで、ケーブルとされている理由は、シースによる外装(シース)がしっかりしていて機械的保護に優れる電線をさします。
HIVは、もともと、建物の屋内配線や、制御盤など、機械的強度が必要とされないところに使用されることが多いです。
正しい内容です。
内線規定【2400-8】で定められています。
「①低圧地中電線と高圧地中電線との離隔距離は、15cm以上とすること。」
とされています。
正しい内容です。
内線規程【2400-7】で定められています。
「①地中電線が地中弱電流電線又は地中光ファイバケーブルと接近し、又は交差する場合において、相互の離隔距離が30cm以上であること。」
とされています。
補足
弱電流電線とは、弱電流電気の伝送に使用する電線です。弱電流電線は、低電圧で動作する為、電力消費が少ない電信、インターホン、拡声器に使用されます。
弱電流は、48V以下の電圧で電気信号として使用され、強電流は、48V以上の電圧でエネルギーとして使用されます。
接地工事の対象として、
①金属製の電線管その他の電線を収める金属製の管
②金属製の可とう電線管
③金属製の可とう電線管に相当する構造のもの
④その他電線を収めるための金属製の施設で、漏洩時に感電等の危険があるもの
とされています。
ここで、ハンドホールの構造を見てみましょう
①電線管ではない。
②通電の設計にはなっていない。
「電線を収める金属製施設」ではなく、「感電等の危険があるもの」に該当しません。
従って、必ずしも接地工事は必要ありません。
参考になった数1
この解説の修正を提案する
02
この問題は、「電気設備の技術基準とその解釈」に基づいて、需要場所に設置する地中電線路の工事内容や安全対策について、適切かどうかを見極める内容です。
不適切な記述です。
管路式地中電線路に使える電線には制限があります。
HIV(耐熱ビニル電線)は屋内配線向けであり、地中に直接使用することは認められていません。
「電気設備技術基準の解釈」第135条では、地中電線には「CV」「EM-CE」「EM-CET」などの地中用絶縁電線を使用するよう定めています。
したがって、HIVを使用したという記述は基準に違反しています。
この問題は、不適当なものを選ぶ問題なので、この選択肢が正解です。
適切な記述です。
電圧の異なる地中電線路を並列で敷設する場合、15cm以上の離隔距離を確保することが求められており、この記述は基準に適合しています。
適切な記述です。
電力線と通信線などの弱電流線は、混触や誘導障害を防ぐために30cm以上の距離を保つ必要があります。この条件は技術基準に合っています。
適切な記述です。
ハンドホールやマンホール内の金属製支持具については、接地義務は必ずしも明記されていません。
例えば、機器の金属製外箱など感電の危険があるものには接地が必要ですが、ケーブル支持用の単なる金物は、接地が不要とされることがあります。
そのため、この記述は技術基準に必ずしも違反しているとは言えません。
地中管路にHIVを使用することは、「電気設備技術基準の解釈」に照らして明確に不適当な行為です。他の選択肢は、いずれも基準に沿った内容であるか、例外があることから不適当とは断定できません。
参考になった数1
この解説の修正を提案する
前の問題(問23)へ
令和6年度(2024年)前期 問題一覧
次の問題(問25)へ