2級電気工事施工管理技士 過去問
令和6年度(2024年)前期
問13 (2 問1)

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問題

2級電気工事施工管理技士試験 令和6年度(2024年)前期 問13(2 問1) (訂正依頼・報告はこちら)

負荷率と需要率に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
  • 負荷率は、値が大きいほど発電の効率化などの利点がある。
  • 負荷率の値を示す際は、期間のとり方を明示する必要がある。
  • 需要率の計算には、ある期間中の負荷の平均電力を用いる。
  • 需要率は、需要家の業種によって異なる。

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この過去問の解説 (2件)

01

この問題は、負荷率と需要率の定義や特徴を正しく理解しているかを確認する内容です。

 

まず、それぞれの用語を簡単に整理しておきます。

負荷率(負荷因数)
 ある期間の平均需要電力 ÷ 最大需要電力
 → 値が高いと電力設備が有効に使われていることを意味する。

需要率
 最大需要電力 ÷ 契約電力(または設備容量)
 → 設備をどれだけ活用しているかを示す指標。

 

それでは各選択肢を確認していきます。

選択肢1. 負荷率は、値が大きいほど発電の効率化などの利点がある。

正しい記述です。
負荷率が高いほど、最大電力に近い水準で安定して電力が使われているということであり、発電や送電の効率が良くなります。

選択肢2. 負荷率の値を示す際は、期間のとり方を明示する必要がある。

正しい記述です。
負荷率は「1日平均」「1か月平均」など期間によって変わるため、どの期間を対象にした数値かを明示する必要があります

選択肢3. 需要率の計算には、ある期間中の負荷の平均電力を用いる。

誤った記述です。
需要率には最大需要電力と契約電力(または設備容量)を使います。

平均電力は使いません。これは負荷率と混同しています。

 

この問題は、最も不適当なものを選ぶ問題なので、この選択肢が正解です。

選択肢4. 需要率は、需要家の業種によって異なる。

正しい記述です。
たとえば、工場や商業施設など、業種によって電力の使い方に差があるため、需要率も異なります

まとめ

需要率の計算に平均電力を使うというのは誤りです。

これは負荷率の定義であり、指標を混同した記述になっています。

他の選択肢は用語の意味に沿っています。

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02

負荷率とは、一定期間の平均電力を最大電力で割った比率で、電気の使用割合を表す数値です。

需要率とは、電気設備の合計容量に対する最大需要電力の割合を指します。

選択肢1. 負荷率は、値が大きいほど発電の効率化などの利点がある。

正しい内容です。

上記で述べた通り、負荷率は、下記の関係で求められます。

 

負荷率 = 平均電力 / 最大電力


平均電力とは、瞬時電力をある一定の期間で平均した値です。

瞬時電力とは、ある一瞬のタイミングで流れている電力の値のことです。

負荷率が高いということは、平均電力が高いということで、設備を有効に使用している、即ち稼働率が高いという指標になります。

選択肢2. 負荷率の値を示す際は、期間のとり方を明示する必要がある。

正しい内容です。

平均電力は、日単位なのか、若しくは月、年単位の推移で変わる為、明記が必要となります。

選択肢3. 需要率の計算には、ある期間中の負荷の平均電力を用いる。

誤りです。

上記で述べた通り、需要率には下記の関係があります。


需要率 = 最大需要電力 / 電気設備の合計容量

 

需要電力とは使用している電力の大きさの30分ごとの平均使用電力です。

一か月間の最大の値が、その月の最大需要電力です。

電気設備の合計容量とは、この場合契約電力のことを指します。

 

平均電力は、需要率の算出には使用しません。

選択肢4. 需要率は、需要家の業種によって異なる。

正しい内容です。

工場、商業施設、住宅で、それぞれ需要電力が異なるので需要率も異なります。

需要率が高いほど、常時一定の電力を安定して使用していることになります。

例えば、24時間稼働している生産ラインを保持する工場では、需要率が高くなる傾向があります。

反対に、一般の住宅では、電気を使用する量が、時間帯によってばらつくので需要率は低くなる傾向があります。

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