中小企業診断士 過去問
令和6年度(2024年)
問161 (経営情報システム 問1)

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問題

中小企業診断士試験 令和6年度(2024年) 問161(経営情報システム 問1) (訂正依頼・報告はこちら)

タッチパネルの原理や機能に関する記述の正誤の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

a  静電容量方式は、指先で触れた部分で赤外線が遮られる中断点を捉えて位置を検出する。
b  静電容量方式は、機器の画面の複数点を指先で同時に触れて操作できる。
c  赤外線方式は、指先で触れた部分の表面電荷の変化を捉えて位置を検出する。
d  赤外線方式は、機器の画面の複数点を指先で同時に触れて操作できる。
  • a:正  b:正  c:正  d:誤
  • a:正  b:誤  c:誤  d:正
  • a:誤  b:正  c:誤  d:正
  • a:誤  b:正  c:誤  d:誤
  • a:誤  b:誤  c:正  d:正

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この過去問の解説 (2件)

01

タッチパネルの原理や機能に関する問題です。

 

静電容量方式と赤外線方式の仕組みが問われており、専門知識がなければ正答することは難しいです。以下、誤りの解答群のみ解説します。

 

a.静電容量方式は、指先で触れた部分で赤外線が遮られる中断点を捉えて位置を検出する。
→「指先で触れた部分で赤外線が遮られる」とあり、赤外線方式の記述です。


c.赤外線方式は、指先で触れた部分の表面電荷の変化を捉えて位置を検出する。
→「指先で触れた部分の表面電荷の変化を捉える」のは、静電容量方式の記述です。

選択肢1. a:正  b:正  c:正  d:誤

冒頭の解説より「a:誤、b:正、c:誤、d:正」の組み合わせであるため、不適切な選択肢です。

選択肢2. a:正  b:誤  c:誤  d:正

冒頭の解説より「a:誤、b:正、c:誤、d:正」の組み合わせであるため、不適切な選択肢です。

選択肢3. a:誤  b:正  c:誤  d:正

冒頭の解説より「a:誤、b:正、c:誤、d:正」の組み合わせであるため、正解の選択肢となります。

選択肢4. a:誤  b:正  c:誤  d:誤

冒頭の解説より「a:誤、b:正、c:誤、d:正」の組み合わせであるため、不適切な選択肢です。

選択肢5. a:誤  b:誤  c:正  d:正

冒頭の解説より「a:誤、b:正、c:誤、d:正」の組み合わせであるため、不適切な選択肢です。

まとめ

【補足】

 

過去問題に慣れている方であれば、本問は静電容量方式と赤外線方式の用語を入れ替えることで、引っ掛け問題を作りやすいと気付くかも知れません。(特に、解答群aは専門知識がなくても気付くことができます)

 

ただし、解答群aが誤りだと気付くことができても選択肢は3つ残るため、消去法で選択肢を絞り込むことは難しいです。

 

静電容量方式タッチパネルは、ATM、券売機、ゲーム機、スマートフォンなど多くで使われています。赤外線方式タッチパネルは、デジタルサイネージや券売機などに使われています。

 

静電容量方式、赤外線方式のいずれも複数タッチ検出が可能です。(これを知っていれば、本問では正答できる可能性があります)

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02

本問はタッチパネルの検出原理と機能に関する問題です。特に静電容量方式と赤外線方式という2つの代表的な方式の特徴を正しく理解しているかがポイントとなります。それぞれの方式の動作原理と特性を比較しながら解説していきます。

選択肢1. a:正  b:正  c:正  d:誤

この選択肢は誤りです。記述aは静電容量方式と赤外線方式の原理を混同しています。静電容量方式は赤外線を使用せず、表面電荷の変化を利用する方式です。記述cも同様に両方式の原理を取り違えています。記述dは赤外線方式でもマルチタッチが可能であるため誤りです。

選択肢2. a:正  b:誤  c:誤  d:正

この選択肢は誤りです。記述aは赤外線方式の説明を静電容量方式のものとして誤って記述しています。記述bは静電容量方式はマルチタッチが可能なので誤りです。記述cは正しく、記述dは赤外線方式でもマルチタッチが可能であり正しいです。

選択肢3. a:誤  b:正  c:誤  d:正

この選択肢は正しいです。記述aは「静電容量方式は、指先で触れた部分で赤外線が遮られる中断点を捉えて位置を検出する」という内容ですが、これは赤外線方式の特徴であり、静電容量方式の説明としては誤りです。静電容量方式は指などの導体が画面に触れると、その部分の静電容量が変化することを利用して位置を検出します。

記述bは「静電容量方式は、機器の画面の複数点を指先で同時に触れて操作できる」という内容で、これは正しいです。静電容量方式はマルチタッチ操作が可能で、スマートフォンなどでピンチインやピンチアウトなどの操作ができるのはこの特性を活用しているためです。

記述cは「赤外線方式は、指先で触れた部分の表面電荷の変化を捉えて位置を検出する」という内容ですが、これは静電容量方式の特徴であり、赤外線方式の説明としては誤りです。赤外線方式は画面の周囲に配置された赤外線LEDと受光素子による赤外線の格子が、指などで遮られることを検出する仕組みです。

記述dは「赤外線方式は、機器の画面の複数点を指先で同時に触れて操作できる」という内容で、これは正しいです。現代の赤外線方式タッチパネルは複数点を同時に検出できるマルチタッチ機能を備えています。

以上から、a:誤、b:正、c:誤、d:正の組み合わせであるこの選択肢が最も適切です。

選択肢4. a:誤  b:正  c:誤  d:誤

この選択肢は誤りです。記述aとcの誤りは正しく判断していますが、記述dを誤りとしているのが不適切です。赤外線方式でもマルチタッチ操作は可能です。

選択肢5. a:誤  b:誤  c:正  d:正

この選択肢は誤りです。記述aの誤りは正しく判断していますが、記述bを誤りとしているのが不適切です。静電容量方式はマルチタッチ操作が可能です。また、記述cを正しいとしていますが、これは誤りです。

まとめ

本問の正解は選択肢3です。タッチパネルの方式における基本的な違いを整理すると以下のようになります。

静電容量方式

原理:画面上に形成された電界が指などの導体によって変化することを検出

特徴:高精度、マルチタッチ対応、手袋使用時は反応しにくい

用途:スマートフォン、タブレット、ATM、ゲーム機など

赤外線方式

原理:画面周囲に配置されたLEDから発せられる赤外線が指などによって遮られることを検出

特徴:物体の種類を選ばず反応、マルチタッチ対応、大型画面に適応しやすい

用途:デジタルサイネージ、券売機、産業用端末など

両方式ともマルチタッチが可能であり、それぞれの特性に応じた用途で広く使用されています。企業においてもタッチパネル搭載機器の導入は増えており、その基本的な仕組みを理解しておくことは重要です。

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