中小企業診断士 過去問
令和6年度(2024年)
問132 (運営管理 問40)

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問題

中小企業診断士試験 令和6年度(2024年) 問132(運営管理 問40) (訂正依頼・報告はこちら)

近年、加工食品メーカーや原材料メーカーなど食品を取り扱う企業にとって、食品の安全・安心やトレーサビリティの確保はますます重要になっており、主に原材料メーカーと加工食品メーカー間で取引される原材料に、標準的な商品識別コードや、日付情報、ロット番号が表現されたバーコードをGS1QRコードなどで表示して、企業間で活用することが推奨されている。
原材料の識別に必要な項目を設定し、GS1アプリケーション識別子(AI)を利用してバーコードに表現する以下の記述の正誤の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

a  原材料に関する製造日の日付が2024(令和6)年5月10日であった場合、製造日をAI(11)により和暦で表現すると、(11)R060510となる。
b  13桁のGTIN-13をAI(01)により表現する場合は、先頭に1つ0を追加して14桁とする。
c  原材料メーカーにて割り当てられたHHI1026というロット番号を、AI(10)により表現する場合は、(10)HHI1026となる。
  • a:正  b:正  c:正
  • a:正  b:正  c:誤
  • a:正  b:誤  c:誤
  • a:誤  b:正  c:正
  • a:誤  b:誤  c:正

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この過去問の解説 (2件)

01

GS1アプリケーション識別子(AI)に関する問題です。AIにより、商品識別コードやさまざまな属性情報をバーコード化して伝達することができます。

 

以下、誤りの解答群のみ解説します。

a.原材料に関する製造日の日付が2024(令和6)年5月10日であった場合、製造日をAI(11)により和暦で表現すると、(11)R060510となる。

→製造日を和暦で表現することはできません

選択肢1. a:正  b:正  c:正

冒頭の解説より、「a:誤、b:正、c:正」の組み合わせであるため、不適切な選択肢です。

選択肢2. a:正  b:正  c:誤

冒頭の解説より、「a:誤、b:正、c:正」の組み合わせであるため、不適切な選択肢です。

選択肢3. a:正  b:誤  c:誤

冒頭の解説より、「a:誤、b:正、c:正」の組み合わせであるため、不適切な選択肢です。

選択肢4. a:誤  b:正  c:正

冒頭の解説より、「a:誤、b:正、c:正」の組み合わせであるため、正解の選択肢となります。

選択肢5. a:誤  b:誤  c:正

冒頭の解説より、「a:誤、b:正、c:正」の組み合わせであるため、不適切な選択肢です。

まとめ

【補足】

 

解答群中の「AI(11)」「AI(01)」「AI(10)」という数字の意味については、GS1 アプリケーション識別子 (AI) リストで確認することができます。(出所:一般財団法人流通システム開発センター「GS1 アプリケーション識別子 (AI) リスト」)

※リスト中のいちばん左の項目(AI)に該当します。

 

https://www.gs1jp.org/standard/identify/ai/GS1_Application_Identifiers.pdf

 

試験対策上、リストの内容を詳細に暗記する必要はないと思われますので、冒頭の解説では割愛しておりますことをご了承ください。

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02

GS1アプリケーション識別子(AI)に関する問題です。GS1とは国際的な標準化団体で、商品の識別とサプライチェーン管理のための規格を策定しています。GS1アプリケーション識別子(AI)は、バーコードやQRコードなどに含める情報の種類を識別するための2〜4桁の数字です。AI(11)は製造日、AI(01)は商品コード(GTIN)、AI(10)はロット番号を表現するために使用されます。本問では、これらの識別子を使って情報を正しく表現できるかどうかを問われています。

選択肢1. a:正  b:正  c:正

この選択肢は誤りです。a、b、cがすべて正しいとしていますが、実際にはaが誤りです。aの記述「原材料に関する製造日の日付が2024(令和6)年5月10日であった場合、製造日をAI(11)により和暦で表現すると、(11)R060510となる」は間違いです。GS1規格では、日付情報は国際的な標準として西暦の年月日(YYMMDD形式)で表現する必要があり、和暦(令和など)での表現は認められていません。正しくは(11)240510となります。bとcは正しい記述ですが、aが誤っているため、この選択肢は不適切です。

選択肢2. a:正  b:正  c:誤

この選択肢は誤りです。a、bが正しくcが誤りとしていますが、実際にはaが誤りでbとcは正しいです。前述の通り、aの日付表現は和暦ではなく西暦を使用する必要があります。また、cの「原材料メーカーにて割り当てられたHHI1026というロット番号を、AI(10)により表現する場合は、(10)HHI1026となる」という記述は正しいです。ロット番号はAI(10)で表現され、その形式は(10)に続いてロット番号自体を記載します。このため、この選択肢も不適切です。

選択肢3. a:正  b:誤  c:誤

この選択肢は誤りです。aが正しくb、cが誤りとしていますが、実際にはaが誤りでb、cは正しいです。bの記述「13桁のGTIN-13をAI(01)により表現する場合は、先頭に1つ0を追加して14桁とする」は正しいです。GS1の規格では、AI(01)でGTIN-13を表現する場合、先頭に0を1つ追加して14桁にするというルールがあります。これは国際的な標準化のためのものです。また、前述の通りcも正しい記述です。このため、この選択肢も不適切です。

選択肢4. a:誤  b:正  c:正

この選択肢は正しいです。a:誤、b:正、c:正という組み合わせが正確な判断です。aの記述は誤りで、日付情報は和暦ではなく西暦で表現する必要があります。bの記述は正しく、GTIN-13を表現する際は先頭に0を追加して14桁にします。cの記述も正しく、ロット番号はAI(10)の後にそのまま記載します。GS1QRコードなどでこれらの情報を正確に表現することは、食品のトレーサビリティ確保に重要な役割を果たします。

選択肢5. a:誤  b:誤  c:正

この選択肢は誤りです。a:誤、b:誤、c:正としていますが、実際にはa:誤、b:正、c:正が正しい組み合わせです。bの記述「13桁のGTIN-13をAI(01)により表現する場合は、先頭に1つ0を追加して14桁とする」は正しいです。GS1標準では、AI(01)で表現される商品識別コードは常に14桁の形式になっており、13桁のGTIN-13を使用する場合は先頭に0を追加する必要があります。このため、この選択肢も不適切です。

まとめ

本問の正解は選択肢4です。a:誤、b:正、c:正という組み合わせが正しいです。GS1アプリケーション識別子(AI)は、バーコードやQRコードに含める情報の種類を識別するための国際標準です。食品業界では、原材料のトレーサビリティ確保のために、これらの識別子を利用して製造日、商品コード、ロット番号などを正確に表現することが重要になっています。特に覚えておくべきポイントは、日付は必ず西暦(YYMMDD形式)で表現すること、GTIN-13をAI(01)で表現する場合は14桁にするために先頭に0を追加すること、そしてロット番号はAI(10)の後にそのまま記載することです。こうした標準規格を正しく理解し適用することで、サプライチェーン全体での情報連携がスムーズになります。

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