中小企業診断士 過去問
令和6年度(2024年)
問131 (運営管理 問39)

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問題

中小企業診断士試験 令和6年度(2024年) 問131(運営管理 問39) (訂正依頼・報告はこちら)

流通システム開発センターが発行している「GTIN設定ガイドライン」に従って、新しいGTIN-13を設定するべきものを全て選ぶとき、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

a  メーカー、ブランドオーナーの現在の商品ラインアップにない新しい商品
b  特定のイベントやシーズンに合わせて期間限定で包装を変更し、特に従来品と分けて受発注を行わない商品
c  商品の機能や成分が従来品と同じであるが、ブランド名やブランドロゴなどの変更によって、商品のブランドを変更した商品
  • aとb
  • aとc
  • bとc
  • bのみ
  • cのみ

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この過去問の解説 (2件)

01

GTIN設定ガイドラインに関する問題です。

 

「新しいGTIN-13を設定するべきもの」という指示が分からなくても、解答群の記述を読めば「新規にJANコードを発行しなければならないもの」ということが分かります。

 

解答群a~cについて、以下に解説します。

 

a.メーカー、ブランドオーナーの現在の商品ラインアップにない新しい商品

→「新しい商品」を発売する場合は、新規にGTIN-13を設定しなければなりません。

 

b.特定のイベントやシーズンに合わせて期間限定で包装を変更し、特に従来品と分けて受発注を行わない商品

→包装は変更しますが、「特に従来品と分けて受発注を行わない」ため、新規にGTIN-13を設定する必要はありません。

 

c.商品の機能や成分が従来品と同じであるが、ブランド名やブランドロゴなどの変更によって、商品のブランドを変更した商品

→「商品のブランドを変更」した場合は、新規にGTIN-13を設定しなければなりません。

選択肢1. aとb

冒頭の解説より、「aとc」の組み合わせのため不適切な選択肢です。

選択肢2. aとc

冒頭の解説より、「aとc」の組み合わせのため正解の選択肢となります。

選択肢3. bとc

冒頭の解説より、「aとc」の組み合わせのため不適切な選択肢です。

選択肢4. bのみ

冒頭の解説より、「aとc」の組み合わせのため不適切な選択肢です。

選択肢5. cのみ

冒頭の解説より、「aとc」の組み合わせのため不適切な選択肢です。

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02

GTIN設定ガイドラインに関する問題です。GTIN(Global Trade Item Number)は、JANコードとも呼ばれる国際的な商品識別コードで、バーコードシンボルとして商品に表示されます。GTIN-13は13桁のコードで、日本の小売店でよく見かける標準的なJANコードです。この問題では、「GTIN設定ガイドライン」に基づいて、どのような場合に新しいGTIN-13を設定する必要があるかを問われています。まずはa、b、cそれぞれの商品について、新規コード発行の必要性を判断し、その組み合わせを選ぶ必要があります。

選択肢1. aとb

この選択肢は誤りです。aとbの組み合わせが選ばれていますが、正しい組み合わせはaとcです。aの「メーカー、ブランドオーナーの現在の商品ラインアップにない新しい商品」については、全く新しい商品を市場に投入する場合ですので、当然新しいGTIN-13を設定する必要があります。しかし、bの「特定のイベントやシーズンに合わせて期間限定で包装を変更し、特に従来品と分けて受発注を行わない商品」については、パッケージデザインの変更だけで、商品自体は同一であり、かつ「従来品と分けて受発注を行わない」とされているため、新しいGTIN-13を設定する必要はありません。

選択肢2. aとc

この選択肢は正しいです。aとcの組み合わせが選ばれています。aの「メーカー、ブランドオーナーの現在の商品ラインアップにない新しい商品」については、前述の通り新しい商品なので新しいGTIN-13が必要です。cの「商品の機能や成分が従来品と同じであるが、ブランド名やブランドロゴなどの変更によって、商品のブランドを変更した商品」についても、ブランドの変更は流通上重要な変更と見なされるため、新しいGTIN-13を設定する必要があります。たとえ商品の機能や成分が同じでも、ブランドが変われば消費者や流通業者にとっては別の商品と認識されることになるためです。

選択肢3. bとc

この選択肢は誤りです。bとcの組み合わせが選ばれていますが、正しい組み合わせはaとcです。cの「商品の機能や成分が従来品と同じであるが、ブランド名やブランドロゴなどの変更によって、商品のブランドを変更した商品」については、ブランド変更を伴うため新しいGTIN-13が必要です。しかし、bの「特定のイベントやシーズンに合わせて期間限定で包装を変更し、特に従来品と分けて受発注を行わない商品」については、単なるパッケージデザインの変更に過ぎず、しかも受発注を分けていないため、新しいGTIN-13は必要ありません。GTIN設定ガイドラインでは、受発注や流通プロセスに影響がない限り、パッケージデザインの変更だけでは新規コードは不要とされています。

選択肢4. bのみ

この選択肢は誤りです。bのみが選ばれていますが、正しい組み合わせはaとcです。bの「特定のイベントやシーズンに合わせて期間限定で包装を変更し、特に従来品と分けて受発注を行わない商品」については、前述の通り単なるパッケージデザインの変更であり、新しいGTIN-13は必要ありません。Valentine's Dayや夏季限定パッケージなど、期間限定でデザインを変更するケースはよくありますが、商品自体が変わらず受発注も区別しないなら、同じGTIN-13を使い続けるのが原則です。

選択肢5. cのみ

この選択肢は誤りです。cのみが選ばれていますが、正しい組み合わせはaとcです。cの「商品の機能や成分が従来品と同じであるが、ブランド名やブランドロゴなどの変更によって、商品のブランドを変更した商品」については、新しいGTIN-13が必要ですが、aの「メーカー、ブランドオーナーの現在の商品ラインアップにない新しい商品」も当然新しいGTIN-13を設定する必要があります。cだけではなく、aも新しいGTIN-13が必要なケースであるため、この選択肢は不適切です。

まとめ

本問の正解は選択肢2です。「aとc」の組み合わせが、GTIN設定ガイドラインに従って新しいGTIN-13を設定するべきケースとなります。GTIN-13(JANコード)は、小売業の流通・在庫管理において非常に重要な役割を果たしています。一般的には、新しい商品の投入、既存商品の内容量や原材料の変更、ブランドや商品名の変更などの場合に新しいコードを発行する必要があります。ただし、期間限定のパッケージ変更のみで、受発注を分けない場合は新コードは不要です。この問題では、新商品の投入(a)とブランド変更(c)が新コード発行の対象となり、パッケージデザインのみの変更(b)は対象外となります。実務では、不必要にGTIN-13を発行すると管理コストが増大するため、適切な判断が求められます。

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