中小企業診断士 過去問
令和6年度（2024年）
問48 (財務・会計 問22)

現在価値に関する問題です。

・フリー・キャッシュフローの計算

「D社の第11期から第13期までのフリー・キャッシュフローは毎期末200百万円の定額」とあることから、第11期末・第12期末・第13期末のフリー・キャッシュフローはそれぞれ200です。

「それ以降（第14期以降）のフリー・キャッシュフローの成長率は毎期4％で一定と予測」とあることから、200×0.04＝8より、第14期以降のフリー・キャッシュフローは208となります。

・現在価値の計算

第13期末時点における1年後の価値は、「第14期末のフリー・キャッシュフロー÷（資本コスト8％－フリー・キャッシュフローの成長率4％）」から、208÷0.04（※4％）より5,200百万円となります。

これを、第11期期首における現在価値に割り戻します。第13期末から起算して3年となりますので、与件文に与えられている3年の複利原価係数を用います（年金原価係数はダミーデータです）。

5,200百万円×0.794より4,128.8となりますが、「計算の結果が割り切れない場合には、小数第1位を四捨五入すること」とありますので、4,129百万円が第11期期首における現在価値となります。

第14期以降のフリー・キャッシュフローの第11期期首における現在価値を求める問題となっています。

まず、「第11期から第13期までのフリー・キャッシュフローは毎期末200百万円の定額であり、それ以降のフリー・キャッシュフローの成長率は毎期4％で一定と予測されている。」との記載から、フリーキャッシュフローは第11期から第13期は200百万円、それ以降は200×1.04＝208百万円となります。

次に、第14期時点での、第14期以降のフリー・キャッシュフローは「第14期のフリー・キャッシュフロー÷（資本コストー成長率）」＝「208÷（0.08ー0.04）」＝5,200百万円となります。

最後に、第14期時点での、第14期以降のフリー・キャッシュフローを、第11期期首時点の価値に戻すと、第11期は第14期の3年前なので、「第14期時点での、第14期以降のフリー・キャッシュフロー×3年の福利原価係数」＝5,200×0.794＝4,128.8百万円となります。

これを小数第1位で四捨五入して回答は4,129百万円となります。