中小企業診断士 過去問
令和5年度(2023年)
問126 (運営管理 問35)

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問題

中小企業診断士試験 令和5年度(2023年) 問126(運営管理 問35) (訂正依頼・報告はこちら)

時系列データを用いた需要予測を行う際には、時系列データの変動要素を理解することが重要である。十分な期間が存在する時系列データの変動は、傾向変動、循環変動、季節変動、不規則変動の4種類の要素に分解することができる。
これらの変動要素のうち、季節変動に関する記述として、最も適切なものはどれか。
  • 季節調整値は、原数値に季節変動を付加した値である。
  • 季節変動の要因の1つは、景気の好況あるいは不況によって繰り返される変動である。
  • 季節変動の要因の1つは、突発的な需要変動である。
  • 季節変動は、1年を周期とする変動である。
  • 季節変動は、長期間にわたって一方的な増加または減少の方向を持続する変動である。

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この過去問の解説 (2件)

01

季節変動とは季節の変化に応じて需要が一定の傾向で変動することです。

各選択肢をそれぞれ解説します。

選択肢1. 季節調整値は、原数値に季節変動を付加した値である。

季節調整値は、原数値から季節変動を除いた値のことです。

そのため本選択肢は不正解です。

選択肢2. 季節変動の要因の1つは、景気の好況あるいは不況によって繰り返される変動である。

景気の好況あるいは不況によって繰り返される変動は、季節変動ではなく循環変動です。

そのため本選択肢は不正解です。

選択肢3. 季節変動の要因の1つは、突発的な需要変動である。

突発的な需要変動は、季節変動ではなく不規則変動です。

そのため本選択肢は不正解です。

選択肢4. 季節変動は、1年を周期とする変動である。

季節変動の説明として適しているため、本選択肢が正解です。

選択肢5. 季節変動は、長期間にわたって一方的な増加または減少の方向を持続する変動である。

長期間にわたって一方的な増加または減少の方向を持続する変動は、季節変動ではなく傾向変動です。

そのため本選択肢は不正解です。

まとめ

需要予測は過去にも出題されている論点であるため、学習して対策しておきましょう

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02

時系列データを用いた需要予測に関する問題です。本問で挙げられている4種類の要素について、以下に解説します。

 

傾向変動:長期にわたる持続的な変化のことです。

 

循環変動:3~15年くらいで周期的に繰り返される変化(周期は一定ではない)のことです。経済活動での景気変動などが含まれます。

 

季節変動:12ヶ月間(1年)で繰り返される変化のことです。計算方法としては、月別平均法、移動平均法、連環比率法があります。季節変動値は、原数値(実際のデータ)から季節変動を除いたものです。

 

不規則変動:上記3つ以外の、観測誤差など諸要因による変化のことです。天災等の不時の変動や、明確に説明できないような変動が含まれます。

選択肢1. 季節調整値は、原数値に季節変動を付加した値である。

冒頭の解説より、季節調整値は原数値に季節変動を除いた値のため不適切な選択肢です。

選択肢2. 季節変動の要因の1つは、景気の好況あるいは不況によって繰り返される変動である。

冒頭の解説より、景気の好況あるいは不況によって繰り返される変動は循環変動であるため不適切な選択肢です。

選択肢3. 季節変動の要因の1つは、突発的な需要変動である。

冒頭の解説より、突発的な需要変動は不規則変動であるため、不適切な選択肢です。

 

※突発的な需要変動は、明確に説明できない変動であると考えられます。

選択肢4. 季節変動は、1年を周期とする変動である。

冒頭の解説より、季節変動は1年を周期とする変動であるため正解の選択肢となります。

選択肢5. 季節変動は、長期間にわたって一方的な増加または減少の方向を持続する変動である。

冒頭の解説より、長期間にわたって一方的な増加または減少の方向を持続する変動は傾向変動であるため不適切な選択肢です。

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