建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第50回(令和2年度(2020年))
問109 (給水及び排水の管理 問109)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第50回(令和2年度(2020年)) 問109(給水及び排水の管理 問109) (訂正依頼・報告はこちら)

水道水の塩素消毒に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • CT 値は、塩素濃度を接触時間で除したものである。
  • 塩素消毒の効果は、懸濁物質が存在すると低下する。
  • 原虫シストは、塩素消毒に対する抵抗性が強い。
  • 塩素消毒は、多種類の微生物に対して消毒効果が期待できる。
  • 塩素消毒の反応速度は、温度が高くなるほど速くなる。

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この過去問の解説 (1件)

01

CT値を「塩素濃度を接触時間で除したもの」とする説明が誤っています。
CT値は残留塩素濃度(C)と接触時間(T)ので計算し、殺菌に必要な塩素量と時間の目安を示します。除算では意味が変わってしまうため、この記述が不適当です。

選択肢1. CT 値は、塩素濃度を接触時間で除したものである。

実際は C × T で求めます。乗算と除算を取り違えているので誤りです。

選択肢2. 塩素消毒の効果は、懸濁物質が存在すると低下する。

泥や有機物が塩素を消費したり微生物を包み込んだりするため、消毒効率が下がります。

選択肢3. 原虫シストは、塩素消毒に対する抵抗性が強い。

クリプトスポリジウムなどのシストは殻が厚く、塩素が浸透しにくいため高い抵抗性を示します。

選択肢4. 塩素消毒は、多種類の微生物に対して消毒効果が期待できる。

細菌、ウイルス、藻類など幅広く作用するのが塩素の長所です。

選択肢5. 塩素消毒の反応速度は、温度が高くなるほど速くなる。

温度が上がると化学反応が活発になり、殺菌も早く進みます。

まとめ

塩素消毒の設計では CT=C×T を基本に、安全側の濃度と時間を確保します。数式そのものを取り違えると、消毒が不十分になる恐れがあるため注意が必要です。

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