建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第50回(令和2年度(2020年))
問97 (建築物の構造概論 問97)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第50回(令和2年度(2020年)) 問97(建築物の構造概論 問97) (訂正依頼・報告はこちら)

建築材料と部材の性質に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 鉄鋼の線膨張係数は、コンクリートとほぼ等しい。
  • アルミニウムは、他の金属やコンクリート等と接触すると腐食する。
  • コンクリートを構成する砂と砂利の容積は、全体の約70%を占める。
  • トタンは、鋼板にすずめっきをしたものである。
  • 網入板ガラスは、フロート板ガラスに比べて、火災時に破片の飛散防止効果がある。

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この過去問の解説 (1件)

01

トタンは、鋼板にすずめっきをしたものである。
トタンは鋼板に亜鉛めっきを施した材料です。すずめっき鋼板は「ブリキ」と呼ばれ、両者は別物なのでこの記述が誤りです。

選択肢1. 鉄鋼の線膨張係数は、コンクリートとほぼ等しい。

鉄鋼は約12×10⁻⁶/℃、普通コンクリートは10〜12×10⁻⁶/℃ほどで差が小さいです。温度変化で生じる伸び縮みが似ているため、一体化してもひび割れを起こしにくいです。

選択肢2. アルミニウムは、他の金属やコンクリート等と接触すると腐食する。

アルミは空気中では保護皮膜で守られますが、異種金属と電気的に接触すると電位差で腐食が進む場合があります。また強アルカリ性のコンクリートに直接触れると化学的に腐食することがあります。

選択肢3. コンクリートを構成する砂と砂利の容積は、全体の約70%を占める。

一般的な配合では、砂利と砂を合わせた粗・細骨材の体積が60〜75%程度を占めます。70%という値は代表的な割合に近いです。

選択肢4. トタンは、鋼板にすずめっきをしたものである。

すずめっき鋼板はブリキです。トタンは亜鉛めっき鋼板で、雨どいや外壁下地に広く用いられます。材質定義が誤っています。

選択肢5. 網入板ガラスは、フロート板ガラスに比べて、火災時に破片の飛散防止効果がある。

ワイヤを封入しているため、熱割れしても破片が網に絡んで落下しにくく、飛散防止と耐火区画保持に役立ちます。

まとめ

材料名とめっき金属を混同しやすいですが、トタン=亜鉛めっき鋼板、ブリキ=すずめっき鋼板 と区別することが重要です。他の記述は材料の基本的な性質を正しく説明しています。

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