建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第50回(令和2年度(2020年))
問78 (空気環境の調整 問78)
問題文
このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。
問題
建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第50回(令和2年度(2020年)) 問78(空気環境の調整 問78) (訂正依頼・報告はこちら)
- サーミスタ温度計は、電気抵抗式温度計の一種である。
- 熱線風速計には、定電圧式と定温度式がある。
- 気流の測定法としては、球体部の冷却力と気流との関係を利用する方法がある。
- グローブ温度計の値は、平均放射温度(MRT)の2乗に比例する関係にある。
- 相対湿度の測定には、乾湿球温度から水蒸気圧を求める方法がある。
正解!素晴らしいです
残念...
この過去問の解説 (1件)
01
グローブ温度計の値は、平均放射温度(MRT)の2乗に比例する関係にある。
グローブ温度計で得られた値は、放射と対流の両方を受けた球の表面温度です。平均放射温度を求める式には球温度の4乗項が含まれるため、2乗に比例すると言い切るのは誤りです。よって、この記述が最も不適当です。
サーミスタ温度計は、温度によって抵抗値が変わる素子(サーミスタ)を利用して温度を測ります。抵抗変化を電気信号に換える方式なので電気抵抗式温度計の一種です。
熱線風速計には、一定電圧で加熱する定電圧式と、センサの温度を一定に保つ定温度式があります。どちらも細い金属線を加熱し、冷却される具合から風速を求めます。
気流の測定方法の一つに、球形の温度計やカタ温度計を温めておき、その冷え方と風速を対応づけて調べる手法があります。球体の冷却力と気流の強さの関係を利用するものです。
グローブ温度計については前述のとおり、平均放射温度と単純な2乗比例関係はありません。放射熱交換は4乗則(ステファン・ボルツマンの法則)で表されるため、球温度からMRTを計算するときも4乗項が含まれます。
相対湿度を知る基本的な方法として、乾球温度と湿球温度の差から水蒸気圧を求め、そこから飽和水蒸気圧に対する比を計算する手順があります。乾湿計を使う昔ながらのやり方です。
温熱環境要素の測定では、それぞれの機器がどの物理量を基に測定原理を成り立たせているかが大切です。特に放射を扱うときは4乗則が関わる点を押さえておくと、関連する計算式の理解が深まります。
参考になった数0
この解説の修正を提案する
前の問題(問77)へ
第50回(令和2年度(2020年)) 問題一覧
次の問題(問79)へ