クレーン・デリック運転士 過去問
令和6年(2024年)4月
問27 (原動機及び電気に関する知識 問7)
問題文
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問題
クレーン・デリック運転士試験 令和6年(2024年)4月 問27(原動機及び電気に関する知識 問7) (訂正依頼・報告はこちら)
- かご形三相誘導電動機で、電源電圧を直接電動機の端子にかけて始動させることを全電圧始動という。
- かご形三相誘導電動機では、電源回路に抵抗器、リアクトル、サイリスターなどを挿入し、電動機の始動電流を抑えて、緩始動を行う方法がある。
- 巻線形三相誘導電動機の二次抵抗制御は、固定子の巻線に接続した抵抗器の抵抗値を変化させて速度制御するもので、始動時に緩始動ができる。
- 巻線形三相誘導電動機の渦電流ブレーキ制御は、電気的なブレーキであり機械的な摩擦力を利用しないため、消耗部分がなく、制御性も優れている。
- 巻線形三相誘導電動機の電動油圧押上機ブレーキ制御は、速度制御用に設置した電動油圧押上機ブレーキの操作電源を電動機の二次側回路に接続し、制動力を制御するもので、巻下げ時に電動機の回転速度が遅くなれば制動力を小さくするように自動的に調整し、安定した低速運転を行うものである。
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この過去問の解説 (2件)
01
クレーンの三相誘導電動機の速度制御方式などに関する問題です。
内容が少し難しいですが、この問題もほぼ毎回出題されているので、頑張って頭に入れておきましょう。
正しい記述です。
かご形三相誘導電動機で、電源電圧を直接電動機の端子にかけて始動させることを全電圧始動といいます。
正しい記述です。
かご形三相誘導電動機では、電源回路に抵抗器、リアクトル、サイリスターなどを挿入し、電動機の始動電流を抑えて、緩始動を行う方法もあります。
巻線形三相誘導電動機の二次抵抗制御は、固定子ではなく回転子の巻線に接続した抵抗器の抵抗値を変化させて速度制御するものとなります。
正しい記述です。
巻線形三相誘導電動機の渦電流ブレーキ制御は、電気的なブレーキであり機械的な摩擦力を利用しないため、消耗部分がなく、制御性も優れているのが特徴です。
正しい記述です。
巻線形三相誘導電動機の電動油圧押上機ブレーキ制御は、速度制御用に設置した電動油圧押上機ブレーキの操作電源を電動機の二次側回路に接続し、制動力を制御するもので、巻下げ時に電動機の回転速度が遅くなれば制動力を小さくするように自動的に調整し、安定した低速運転を行うものとなっています。
巻線形三相誘導電動機の制御方式に関する問題が良く出題されるので、この内容は忘れないようにして下さい。
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02
この問題はクレーンに使用される三相誘導電動機の
速度制御や始動方法、ブレーキ制御に関する知識を問うものです。
「かご形」と「巻線形」の違いやそれぞれに適した制御方式を理解しておくことが重要です。
クレーンでは荷の昇降や停止を滑らかに行うため始動・制御の技術も欠かせない要素となります。
正しい記述です。
「全電圧始動」とはかご形三相誘導電動機の端子に電源電圧を直接かける始動方法のことです。
シンプルな方式だが始動電流が大きくなるため容量が小さい電動機に用いられます。
正しい記述です。
かご形電動機において抵抗器・リアクトル・サイリスター
などを用いて電圧を抑えながら始動する方法は緩始動法と呼ばれ
始動時の衝撃や電流を抑える効果があります。
誤った記述です。
巻線形三相誘導電動機の二次抵抗制御は
回転子(=二次側)の巻線に外部抵抗を接続して速度を制御する方式であり
「固定子に接続した抵抗器で制御する」という記述は誤りです。
正しい記述です。
過電流ブレーキ制御は非接触で制動力を発生させる電磁ブレーキの一種で
機械的な摩耗を伴わないため消耗部品が少なく制御性にも優れます。
特に高速域の原則に効果的です。
正しい記述です。
巻線形三相誘導電動機における「電動油圧押上機ブレーキ制御」は
回転速度に応じてブレーキ力を自動調整する制御方式です。
回転が遅くなると制御力も緩やかになるため
滑らかな巻下げ動作が可能になります。
クレーンに使われる電動機の速度制御には、
かご形と巻線形の構造的違いに応じた制御方式が用いられています。
巻線形では二次抵抗制御や油圧ブレーキ制御など細かな速度調整や
滑らかな制動が求められる場面に対応した技術が発展しています。
制動原理を押さえておくことで運転の安全性・効率性の両立が図れます。
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