クレーン・デリック運転士 過去問
令和6年(2024年)4月
問2 (クレーン及びデリックに関する知識 問2)
問題文
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問題
クレーン・デリック運転士試験 令和6年(2024年)4月 問2(クレーン及びデリックに関する知識 問2) (訂正依頼・報告はこちら)
- Iビームガーダは、I形鋼を用いたクレーンガーダで、Iビームガーダ単独では水平力を支えることができないので、必ず補桁を設ける。
- ジブクレーンのジブは、荷をより多くつり上げることができるように、自重をできるだけ軽くするとともに、剛性を持たせる必要があるため、パイプトラス構造やボックス構造のものが用いられる。
- プレートガーダは、細長い部材を三角形に組んだ骨組構造で、強度が大きい。
- 橋形クレーンの脚部には、剛脚と揺脚があり、剛脚はクレーンガーダに作用する水平力に耐える構造とするため、クレーンガーダとピンヒンジで接合されている。
- ボックスガーダは、鋼板を箱形状の断面に構成したものであるが、その断面形状では水平力を十分に支えることができないため、補桁と組み合わせて用いられる。
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この過去問の解説 (2件)
01
クレーンの構造に関する問題では各部材の役目や接合の方法、構造的な特徴を理解しているかが問われます。
設問に対する解説を通じてそれぞれの構造要素の正確な知識を確認していきましょう。
誤った記述です。適切な表現例は
「IビームガーダはI形鋼を用いたクレーンガーダで、一定の水平力にも対応可能である。荷重条件によっては補桁を追加して剛性を高めることもある」
設計条件に応じて必要な補強を行うのが基本であり「必ず補桁が必要」とは限りません。
正しい記述です。ジブクレーンのジブ(アーム)は荷物を吊り上げるために、
軽くて強い構造が必要になります。
そのために主にパイプトラス構造とボックス構造の2つの構造が使われます。
パイプトラス構造は軽いのに強く風の影響を受けにくい。
ボックス構造はとても強く大きな荷重に耐えられる。という特徴があります。
ジブは「軽さ」と「強さ」を両立させるために
パイプトラス(軽量・風に強い)かボックス構造(高強度・大型向け)が選ばれる。ということです。
誤った記述です。
「細長い部材を三角形に組んだ構造」はトラスガーダの説明です。
適切な表現例
「プレートガーダは鋼板を組み立てた単体の箱型またはI型桁であり、
三角形の骨組み構造(トラスガーダ)とは異なる。溶接で制作され、曲げ剛性が高いのが特徴」
などがあります。
誤った記述です。剛脚は「固定接合」でありピンヒンジでは接合されません。
ピンヒンジが使用されるのは揺脚の方でクレーンの動きによる変形やねじれを吸収するために設けられます。
この違いは構造力学上とても重要なので設計や点検の際にもよく問われるポイントです。
誤った記述です。ボックスガーダは強くて安定している構造なので補桁がないと成り立たないわけではありません。
そのため「水平力を十分に支えることができない」という記述は間違いです。
クレーンの構造に関する問題では各部材の名称や接合方法、力の受け持ち方といった基本的な構造の知識が問われます。
誤った記述を見抜くには構造の目的や力の流れをイメージしながら学ぶことがポイントです。
構造に関する基礎は実務やほかの問題にも応用できます。
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02
クレーンの構造部分に関する問題です。
この問題の内容を理解すれば、クレーンの構造を理解する事につながり、クレーンの理屈が分かるようになるので、頭に入れておきましょう。
Iビームガーダは、I形鋼を用いたクレーンガーダで、断面のみである程度の水平力がカバーできるので、補桁を設けない事もあります。
正しい記述です。
ジブクレーンのジブは、荷をより多くつり上げることができるように、自重をできるだけ軽くするとともに、剛性を持たせる必要があるので、パイプトラス構造やボックス構造のものが用いられるのが一般的です。
問題文の記述は「トラスガータ」の説明となります。
プレートガータはIビームガータ同様、水面力を支える事ができる構造となっています。
橋形クレーンの脚部には、剛脚と揺脚があり、剛脚はクレーンガーダに作用する水平力に耐える構造とするため、クレーンガーダとピンヒンジで接合ではなく、剛結合されています。
剛結合とは、溶接やボルト止めなどで結合する事を指します。
ボックスガーダは、鋼板を箱形状の断面に構成したものであるが、その断面形状では水平力を十分に支えることができないのではなく、支える事ができるので、補助桁は必要ありません。
クレーンの構造を完璧に理解するのは、最初は難しいですが、しっかり内容を把握できれば、何が原因で調子が悪いのか分かるようになるので、確実に押さえておきたい内容です。
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