クレーン・デリック運転士 過去問
平成30年(2018年)10月
問16 (関係法令 問16)

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問題

クレーン・デリック運転士試験 平成30年(2018年)10月 問16(関係法令 問16) (訂正依頼・報告はこちら)

つり上げ荷重10tの転倒するおそれのあるクレーンの検査に関する記述として、法令上、誤っているものは次のうちどれか。
  • クレーンのジブに変更を加えた者は、所轄労働基準監督署長が検査の必要がないと認めたものを除き、変更検査を受けなければならない。
  • 変更検査においては、クレーンの各部分の構造及び機能について点検を行うほか、荷重試験及び安定度試験を行うものとする。
  • 使用再開検査における荷重試験は、つり上げ荷重に相当する荷重の荷をつって、つり上げ、走行、旋回等の作動を行うものとする。
  • 使用再開検査を受ける者は、当該検査に立ち会わなければならない。
  • 登録性能検査機関は、クレーンに係る性能検査に合格したクレーンについて、クレーン検査証の有効期間を原則として2年更新するものとするが、性能検査の結果により2年未満又は2年を超え3年以内の期間を定めて更新することができる。

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この過去問の解説 (3件)

01

1.正しいです。

クレーンのジブに変更を加えた者は、所轄労働基準監督署長が検査の必要がないと認めたものを除き、変更検査を受けなければなりません。

2.正しいです。

変更検査においては、クレーンの各部分の構造及び機能について点検を行うほか、荷重試験及び安定度試験を行うものとします。

3.誤りです。

使用再開検査における荷重試験は、定格荷重の1.25倍に相当する荷重の荷をつって、つり上げ、走行、旋回等の作動を行うものとします。

4.正しいです。

使用再開検査を受ける者は、当該検査に立ち会わなければなりません。

5.正しいです。

登録性能検査機関は、クレーンに係る性能検査に合格したクレーンについて、クレーン検査証の有効期間を原則として2年更新するものとしますが、性能検査の結果により2年未満又は2年を超え3年以内の期間を定めて更新することができます。

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02

つり上げ荷重10tの転倒するおそれのあるクレーンの検査に関する問題です。

主に検査に関わる期間や条件など問われる事が多いので、間違えないようにしましょう。

選択肢1. クレーンのジブに変更を加えた者は、所轄労働基準監督署長が検査の必要がないと認めたものを除き、変更検査を受けなければならない。

正しい記述です。

クレーンのジブに変更を加えた者は、所轄労働基準監督署長が検査の必要がないと認めたものを除き、変更検査を受けなければならないと定められています。変更したら変更届が必要です。

選択肢2. 変更検査においては、クレーンの各部分の構造及び機能について点検を行うほか、荷重試験及び安定度試験を行うものとする。

正しい記述です。

変更検査においては、クレーンの各部分の構造及び機能について点検を行うほか、荷重試験及び安定度試験を行います。特に荷重試験が重要な試験となります。

選択肢3. 使用再開検査における荷重試験は、つり上げ荷重に相当する荷重の荷をつって、つり上げ、走行、旋回等の作動を行うものとする。

使用再開検査における荷重試験は、つり上げ荷重に相当する荷重の荷ではなく定格荷重の1.25倍に相当する荷をつって、つり上げ、走行、旋回等の作動を行います。

選択肢4. 使用再開検査を受ける者は、当該検査に立ち会わなければならない。

正しい記述です。

使用再開検査を受ける者は、当該検査に立ち会わなければいけません。例外はありません。

選択肢5. 登録性能検査機関は、クレーンに係る性能検査に合格したクレーンについて、クレーン検査証の有効期間を原則として2年更新するものとするが、性能検査の結果により2年未満又は2年を超え3年以内の期間を定めて更新することができる。

正しい記述です。

クレーンに係る性能検査に合格したクレーンについて、クレーン検査証の有効期間を原則として2年更新するものとされていますが、性能検査の結果により2年未満又は2年を超え3年以内の期間を定めて更新することができます。条件によっては若干緩和されます。

まとめ

性能検査や変更検査は実際に行うのは専門の業者が行う事が多いかと思いますが、内容自体は押さえておく必要があるので、忘れないようにしましょう。

参考になった数3

03

クレーンの安全な運用を確保するために、法令では定期的な検査や構造の変更時における検査を義務付けています。特に転倒の恐れがあるつり上げ荷重3t以上のクレーンは、厳格な検査基準が定められており、その内容を正しく理解しておくことが重要です。本問題では、検査の種類ごとの要件と検査内容の正確な知識が求められています。

 

選択肢1. クレーンのジブに変更を加えた者は、所轄労働基準監督署長が検査の必要がないと認めたものを除き、変更検査を受けなければならない。

正しい記述です。
ジブの変更は構造等に影響するため、原則として変更検査が必要です。
 

選択肢2. 変更検査においては、クレーンの各部分の構造及び機能について点検を行うほか、荷重試験及び安定度試験を行うものとする。

正しい記述です。
変更検査では、構造・機能・荷重試験・安定度試験が求められます。

選択肢3. 使用再開検査における荷重試験は、つり上げ荷重に相当する荷重の荷をつって、つり上げ、走行、旋回等の作動を行うものとする。

この記述は誤りです。
労働安全衛生法施行令および関連通達において、使用再開検査(1年以上使用を停止していた場合など)における荷重試験は、定格荷重の 1.1倍の荷重を用いて行うと定められています(荷重試験は基本的に定格荷重以上で行われる)。したがって、「つり上げ荷重に相当する荷重で行う」という表現では不適切で、不足している内容となります。
 

選択肢4. 使用再開検査を受ける者は、当該検査に立ち会わなければならない。

正しい記述です。
検査を受ける者は、検査立会い義務があります。

選択肢5. 登録性能検査機関は、クレーンに係る性能検査に合格したクレーンについて、クレーン検査証の有効期間を原則として2年更新するものとするが、性能検査の結果により2年未満又は2年を超え3年以内の期間を定めて更新することができる。

正しい記述です。
登録性能検査機関は、2年を標準としつつ、検査結果により最大3年以内で期間を定めて更新することができます。
 

まとめ

クレーンの検査制度は、機械の安全性と現場の労働者の命を守るための重要な仕組みです。特に転倒の危険がある大型クレーンについては、使用再開時や構造変更時における厳格な検査が求められ、法令に定められた条件や方法を正確に把握する必要があります。本問題では、荷重試験の内容に関する誤解を見抜く力が問われており、安全確保のためにも正しい知識が欠かせないことを再確認する内容でした。

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