第一種電気工事士 過去問
令和6年度(2024年)下期
問8 (一般問題 問8)
問題文
定格一次電圧がVn[V]、定格容量がS[V・A]、一次側に換算した変圧器の内部インピーダンスがZ[Ω](1相分)の三相変圧器がある。この変圧器の百分率インピーダンス%Z[%](基準容量S[V・A])を示す式は。
ただし、図は1相分の等価回路を示す。
ただし、図は1相分の等価回路を示す。

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問題
第一種電気工事士試験 令和6年度(2024年)下期 問8(一般問題 問8) (訂正依頼・報告はこちら)
定格一次電圧がVn[V]、定格容量がS[V・A]、一次側に換算した変圧器の内部インピーダンスがZ[Ω](1相分)の三相変圧器がある。この変圧器の百分率インピーダンス%Z[%](基準容量S[V・A])を示す式は。
ただし、図は1相分の等価回路を示す。
ただし、図は1相分の等価回路を示す。

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この過去問の解説 (2件)
01
この問題では、一次電圧 Vn、定格容量 S、および内部インピーダンス Z を用いて変圧器のインピーダンス百分率 %Z を求める公式を選ぶ内容です。公式は以下の通り:
%Z = (Z × S / Vn²) × 100
この公式は、変圧器の特性評価で一般的に使用される計算式です。
公式の分母が Vn² ではなく Vn となっており、公式の定義と異なります。この選択肢は不正解です。
公式の形が全く異なり、インピーダンス百分率の計算式には該当しません。この選択肢は不正解です。
公式は %Z = (Z × S / Vn²) × 100 であり、この選択肢が正しい公式を示しています。この選択肢は正解です。
公式の分子に S² が含まれており、正しい公式ではありません。この選択肢は不正解です。
この問題の正解は %Z = (Z × S / Vn²) × 100 です。
この公式は、変圧器の内部インピーダンスが全体の性能にどのように影響するかを評価する重要な指標です。例えば、%Z の値が大きい場合、電圧降下が大きくなるため効率が低下する可能性があります。一方、%Z の値が小さい場合は効率が向上しますが、短絡時の電流が増加し、保護装置の設計に影響する可能性があります。
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02
この問題で大事なことは変圧器の百分率インピーダンス%Zの定義をしっかりと理解していることです。
通常、変圧器の百分率インピーダンス%Zは、変圧器の定格電圧 Vn に対して、インピーダンス電圧 VZ の割合として定義されるということです。この場合三相交流回路上での計算が複雑になるので、便宜的に単相回路として計算します。
これを以下のような式に変換できます:%Z=Z(電路の内部インピーダンス)回路の定格電流/単相回路の定格電圧X100
*これは三相を単相に置き換えているので、合計容量Sも√3で割って定格電流I=S/√3Vとなります。
以上によりインピーダンス電圧VZは、VZ=Z x S/√3となります。
これに百分率インピーダンス%Zの式の中で代入してみると、%Z=Z x S/√3Vn/Vn x 100となり√3を外して
=Z x S /Vn2 x100となります。
先ほどの計算式と異なるので不正解です。
これはZが分母になることはありえないので、不正解です。
これは、計算式と合っているので、正解です。
こちらは、内部インピーダンスのほうに2乗があるので、不正解です。
この問題を解く際の注意事項を以下にまとめます。
1. 百分率インピーダンス(%Z)の定義を理解することが大切となります。
インピーダンス電圧 VZ は、インピーダンス Z に定格電流 Inをかけたものになります。
2. 定格電流 In の求め方を正しく理解します。
一次側の定格電圧 Vnを使うことに注意(線間電圧を指す)をします。
3. 皮相電力 S の基準容量を考慮することが大切となります。
三相の合計容量を基準として計算するため、1相分の容量 S/3S/3 を誤って使わないように注意します。
全体の基準容量 S を使うことが重要となります。
4. 百分率インピーダンスの導出手順を正確に踏むことが重要となります。
インピーダンス電圧 VZ=ZInV = Z In を求めます。
百分率インピーダンスの公式に代入します。
式を整理して最終形とします。
5. 計算ミスを防ぐことに留意します。
平方の扱いを間違えない(定格電圧 Vnの2乗 が分母にくる)ようにします。
ルートの扱いを間違えないように「します。
単位を統一する(V, A, Ω, VA の整合性をチェック)ように気を付けます。
6. 最終公式の形を意識するようにします。
公式の最終形は 「分母に Vnの2乗、分子に Z×S の形になることを必ず意識するようにします。
解答の形が%Z=(Z×S/Vn2)×100 になるように整理します。
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