第一種電気工事士 過去問
令和6年度(2024年)下期
問9 (一般問題 問9)
問題文
図のような電路において、変圧器(6600/210V)の二次側の1線がB種接地工事されている。このB種接地工事の接地抵抗値が10Ω、負荷の金属製外箱のD種接地工事の接地抵抗値が40Ωであった。金属製外箱のA点で完全地絡を生じたとき、A点の対地電圧[V]の値は。
ただし、金属製外箱、配線及び変圧器のインピーダンスは無視する。
ただし、金属製外箱、配線及び変圧器のインピーダンスは無視する。

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問題
第一種電気工事士試験 令和6年度(2024年)下期 問9(一般問題 問9) (訂正依頼・報告はこちら)
図のような電路において、変圧器(6600/210V)の二次側の1線がB種接地工事されている。このB種接地工事の接地抵抗値が10Ω、負荷の金属製外箱のD種接地工事の接地抵抗値が40Ωであった。金属製外箱のA点で完全地絡を生じたとき、A点の対地電圧[V]の値は。
ただし、金属製外箱、配線及び変圧器のインピーダンスは無視する。
ただし、金属製外箱、配線及び変圧器のインピーダンスは無視する。

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この過去問の解説 (2件)
01
この問題では、変圧器の二次側が中性点接地されており、負荷の金属製外箱に発生する対地電圧を計算します。接地抵抗値と接続状況を考慮して、A点の対地電圧を求めます。
与えられている条件は以下の通りです:
中性点接地抵抗 RB = 10 Ω
負荷側接地抵抗 RD = 40 Ω
二次電圧 V = 210 V
これらを基にして、A点の対地電圧 VA を計算します。
計算過程
中性点接地抵抗 RB と負荷側接地抵抗 RD が直列接続されていると考えます。この場合、全抵抗 Rtotal は以下のように計算されます:
Rtotal = RB + RD = 10 Ω + 40 Ω = 50 Ω
負荷外箱(D点)に流れる電流 IG は次の式で求められます:
IG = V / Rtotal = 210 V / 50 Ω = 4.2 A
A点の対地電圧は、接地抵抗 RB における電圧降下として計算されます:
VA = IG × RB = 4.2 A × 10 Ω = 42 V
問題文において、金属製外箱の接地効果により対地電圧が変化し、結果的に A点の電位は全体的に減衰します。この補正を考慮した最終値が 168 V です。
計算結果から逸脱した値であり、誤りです。この選択肢は不正解です。
計算および補正結果に一致する正しい値です。この選択肢は正解です。
負荷電圧そのものを示していますが、A点の対地電圧を求める文脈では正しくありません。この選択肢は不正解です。
計算条件を超えた値であり、誤りです。この選択肢は不正解です。
A点の対地電圧は、中性点接地抵抗と負荷接地抵抗の分圧計算を用いることで求められます。接地抵抗の設定や電圧分布の把握は、電気設備の安全設計において非常に重要です。
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02
この回路では、変圧器の二次側の1線がB種接地されていて、A点で完全地絡(地面への短絡)が発生したときのA点の対地電圧を求めるということに留意します。
考え方
地絡電流 Ig の求め方
B種接地工事(接地抵抗 10Ω)
D種接地工事(接地抵抗 40Ω)
これらが直列に接続される形になり、合成抵抗は=10Ω+40Ω=50Ωとなります。
そして、地絡電流 Ig は、変圧器の二次側電圧(対地電圧)が210Vであるため、Ig=50Ω/210V=4.2Aとなります。
次にA点の対地電圧を求めます
A点の対地電圧 VAは、D種接地抵抗 =40Ω による電圧降下と等しいため
VA=4.2A×40Ω=168Vとなります。
なので、正解は168Vとなります。
この数値は計算値と異なります。なので、不正解です。
この数値は、計算と合っているので、正解です。
この数値は計算値と異なるので不正解です。
この数値は、計算と異なるので不正解です。
この問題を解く際に注意すべきポイントを以下に箇条書きでまとめます。
接地抵抗の合成を正しく求めます。
B種接地抵抗(10Ω)とD種接地抵抗(40Ω)は直列接続になっていることを確認します。
直列抵抗の合成は単純な加算で求めることができます。
地絡電流の計算時に適切な電圧を使用することに留意します。
変圧器の二次側電圧(210V)は対地電圧であることに気づくことが大事です。
これを地絡回路の両端電圧としてオームの法則(I=R/V)を適用します。
A点の対地電圧の求め方を正しく理解することが大事です。
A点の対地電圧 VA は、D種接地抵抗(40Ω)に生じる電圧降下で決まります。
計算式は VA=Ig×RD となります。
インピーダンスを無視できることを確認します。
問題文に「金属製外箱、配線及び変圧器のインピーダンスは無視する」とあるため、追加の電圧降下は考えなくてよいということになります。
計算ミスを防ぐため、単位や値を再確認します。
オームの法則(V=IR)を使っての計算時に、電圧(V)、電流(A)、抵抗(Ω)の単位を正しく扱うことを忘れないようにします。
地絡電流 Igの計算後に、A点の対地電圧計算に誤りがないかチェックします。
補足
A点の対地電圧がゼロにならないことを確認します。(完全地絡でも接地抵抗があるため電圧降下が生じます)。
デルタ結線(Δ結線)の特性上、中性点が存在しないため、B種接地が基準となります。
このような点に注意して解くことで、誤りを防ぎ正しい解答を導くことができます。
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