1級管工事施工管理技士 過去問
令和5年度(2023年)
問42 (問題A 問42)

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問題

1級管工事施工管理技士試験 令和5年度(2023年) 問42(問題A 問42) (訂正依頼・報告はこちら)

ダクト及びダクト附属品に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
  • ピストンダンパーは、消火ガス放出時にピストンレリーザーにより自動的に閉鎖する機構を有する。
  • グラスウール製ダクトは、ダクト内温度が75℃以下の範囲で使用する。
  • スパイラルダクトは、亜鉛鉄板をスパイラル状に甲はぜ機械がけしたもので、甲はぜが補強の役目を果たすため強度は高い。
  • 断面積が等しい円形ダクトと長方形ダクトでは、風量と材質が同じ場合、単位長さ当たりの圧力損失は長方形ダクトのほうが小さい。

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この過去問の解説 (2件)

01

ダクト及びダクト附属品に関する問題です。

選択肢1. ピストンダンパーは、消火ガス放出時にピストンレリーザーにより自動的に閉鎖する機構を有する。

ピストンダンパーは、防火ダンパーの1種で、ガス系消火設備の消火ガスが放出したときの圧力で、ピストンレリーザーが押し込まれ、閉鎖するダンパーです。

選択肢2. グラスウール製ダクトは、ダクト内温度が75℃以下の範囲で使用する。

グラスウールダクトのダクト内圧力は低圧ダクトの範囲で、ダクト内温度は75℃以下で使用します。

グラスウールダクトは、排煙ダクト・排気ダクト・多湿箇所には使用しません。

選択肢3. スパイラルダクトは、亜鉛鉄板をスパイラル状に甲はぜ機械がけしたもので、甲はぜが補強の役目を果たすため強度は高い。

スパイラルダクトの概要は、問題文通りです。

他に、スパイラルダクトの特徴を挙げてみます。

・規格化された寸法

・高圧ダクトでの使用

・自由に長さを設定

・簡便な接続

・薄い板厚の高い強度(甲はぜによる補強)

選択肢4. 断面積が等しい円形ダクトと長方形ダクトでは、風量と材質が同じ場合、単位長さ当たりの圧力損失は長方形ダクトのほうが小さい。

単位長さ当たりの圧力損失は、長方形ダクトより、円形ダクトのほうが小さい

 

円形ダクトと長方形ダクトの、材料・断面積・風速が同じである場合は、円形ダクトの単位抵抗は小さくなります。

抵抗が小さいということは、圧力損失も小さいということになります。

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02

この問題はダクト及び、ダクト付属品ということでダンパーの問題です。

選択肢1. ピストンダンパーは、消火ガス放出時にピストンレリーザーにより自動的に閉鎖する機構を有する。

その通りです。

 

ピストンダンパーはガス圧連動ダンパーとも呼ばれます。

ガス消火が行われる部屋への系統に取り付けられ、火災時にガスが放出されるとガス圧によってピストンレリーザーが押され閉鎖する構造となっています。

消火ガスの排出によって自動復旧します。

 

選択肢2. グラスウール製ダクトは、ダクト内温度が75℃以下の範囲で使用する。

その通りです。

 

グラスウールダクトはダクト内の静圧が±500Pa以内風速15m/s以下、温度は75℃以下の場合に使用できます。

吸音性・断熱性・気密性に優れるため、保温を施す必要がなく、工期の短縮と省スペース化が可能です。

選択肢3. スパイラルダクトは、亜鉛鉄板をスパイラル状に甲はぜ機械がけしたもので、甲はぜが補強の役目を果たすため強度は高い。

その通りです。

 

スパイラルダクトを構成するハゼ部分が補強となるので強度は高く、高速ダクトや排煙ダクトとしても使用可能です。

他の特徴としては、摩擦損失が少ない作業効率が高いなどが挙げられます。

選択肢4. 断面積が等しい円形ダクトと長方形ダクトでは、風量と材質が同じ場合、単位長さ当たりの圧力損失は長方形ダクトのほうが小さい。

誤りです。

 

角ダクトは角の部分で空気が乱れ、摩擦抵抗が増します

一方、スパイラルダクトはスパイラルダクトの選択肢の際にも記載しましたが、摩擦損失が少なく、また空気の漏洩率が低いため、省エネ効果が高くなります。

まとめ

この問題はダクト及び、ダクト付属品ということでダンパーの問題でした。

ダンパーはいくつか種類があり、今回のピストンダンパーのようにあまり使用頻度が高くないものなどもありますが、それぞれの特徴をしっかり把握しておくようにしてください。

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