管理栄養士 過去問
第39回
問106 (午後の部 問9)

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問題

管理栄養士試験 第39回 問106(午後の部 問9) (訂正依頼・報告はこちら)

若い世代の魚離れが進んでいる漁港のある町で、子育て中の保護者を対象に魚食推進の食育プログラムを計画した。プリシード・プロシードモデルの項目とアセスメント内容の組合せとして、最も適当なのはどれか。1つ選べ。
  • 行動とライフスタイル ―――― 漁港から魚類を安価で入手できる方法を知っている者の割合
  • 環境 ―――― 家庭で魚料理を作る頻度
  • 準備要因 ―――― 魚の調理を面倒と思わない者の割合
  • 強化要因 ―――― 地域のスーパーマーケットにおける魚類の販売状況
  • 実現要因 ―――― 地場産の魚類の名前を知っている者の割合

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この過去問の解説 (1件)

01

プリシード・プロシードモデルとは、健康に関する課題やヘルスプロモーションを企画・実施・評価するための理論モデルです。

大きく2つの段階に分かれて構成されています。

 

<プリシード> :アセスメント・企画段階

第1段階:社会アセスメント

 対象者のQOLに対するニーズを知る

第2段階a:疫学アセスメント

 健康課題を特定する、健康に関する目標を設定する

第2段階b:環境・行動アセスメント

 健康問題を引き起こす環境や行動は何かを特定する

第3段階:教育/エコロジカルアセスメント

 健康問題解決のため、行動や環境を変えるために必要な要因を特定

第4段階:運営・政策アセスメント

 企画に必要な項目(時間、人的資源、金銭面等)を知る

 

<プロシードモデル> :評価段階

第5段階:実施評価

 計画に基づいた企画を実施する

第6段階:経過

 企画の実施状況や利用状況等、経過を評価する

第7段階:影響

 第2・第3段階で特定した課題は解決されたかを評価する

 企画が対象者にどのような影響を及ぼしたかを評価する

第8段階:結果

 QOL目標や健康目標が達成されたかを評価する

 

第3段階の教育・エコロジカルアセスメントは3つの要因から成り立っており、それぞれ以下のとおりです。

①準備要因・・・行動変容に必要な知識や心構え等、前段階の準備

②強化要因・・・行動を継続するためのサポート等

③実現要因・・・行動変容に必要な技術や社会資源など具体的な準備

 

 

この設問では、具体的内容がプリシード・プロシードモデルのどの段階を指しているのかを読み解くことがポイントとなります。

選択肢1. 行動とライフスタイル ―――― 漁港から魚類を安価で入手できる方法を知っている者の割合

「方法を知っている者の割合」の調査は、第3段階の教育アセスメントに当たります。よって不正解です。

選択肢2. 環境 ―――― 家庭で魚料理を作る頻度

「家庭で魚料理を作る頻度」の調査は、第2段階bの行動アセスメントに当たります。よって不正解です。

選択肢3. 準備要因 ―――― 魚の調理を面倒と思わない者の割合

「魚の調理を面倒と思わない」というのは行動変容のために必要な心構えであるので、準備要因に当たります。よって正解です。

選択肢4. 強化要因 ―――― 地域のスーパーマーケットにおける魚類の販売状況

「スーパーマーケットにおける魚類の販売状況」は社会資源の準備であるため、実現要因に当たります。よって不正解です。

選択肢5. 実現要因 ―――― 地場産の魚類の名前を知っている者の割合

「魚類の名前を知っている」は行動変容に必要な知識なので、準備要因に当たります。よって不正解です。

まとめ

この設問ではプリシード・プロシードモデルの各段階と、3つの要因について理解している必要性があります。特に各段階のアセスメント評価は複雑なため、しっかり覚えておきましょう。

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