2級電気工事施工管理技士 過去問
令和6年度(2024年)前期
問20 (2 問8)

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問題

2級電気工事施工管理技士試験 令和6年度(2024年)前期 問20(2 問8) (訂正依頼・報告はこちら)

一般的な電動機主回路に設置する機器に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
  • 回路の保護のために過電流保護器を設ける。
  • 配線用遮断器は、始動電流では動作しない定格のものを選定する。
  • 電磁接触器により、電動機への電源を直接ON-OFFする。
  • 2Eリレーは、電動機の反相保護が可能である。

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この過去問の解説 (2件)

01

この問題は、電動機(モーター)を動かす主回路に使われる機器の役割や仕様について、正しく理解しているかを問うものです。

電動機主回路では、電源の入り切り・過電流保護・相順監視など、いくつかの保護機能が必要です。

選択肢1. 回路の保護のために過電流保護器を設ける。

正しい記述です。
電動機に過大な電流が流れると焼損するおそれがあるため、過電流を検知して遮断する保護器が必要です。これは回路保護の基本です。

選択肢2. 配線用遮断器は、始動電流では動作しない定格のものを選定する。

正しい記述です。
電動機は始動時に大きな電流(始動電流)が流れるため、通常の運転時ではなく、誤って遮断しないように適切な定格の遮断器を選びます

選択肢3. 電磁接触器により、電動機への電源を直接ON-OFFする。

正しい記述です。
電磁接触器は、スイッチの役割を果たし、電動機の起動・停止を電気的に制御するために使われます

選択肢4. 2Eリレーは、電動機の反相保護が可能である。

誤った記述です。
2Eリレーは、過電流と欠相(1線が断線すること)を検出する保護機器です。反相(相順の間違い)を検出する機能はありません。反相保護には専用の逆相リレーが必要です。

 

この問題は、最も不適当なものを選ぶ問題なので、この選択肢が正解です。

まとめ

2Eリレーは反相保護には使えません。

反相検出を行うには、逆相リレーなどの別の保護機器が必要です。

他の選択肢は、電動機主回路で一般的に使われている内容です。

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02

電動機主回路とは、主電動機に電流を供給する電気回路を言います。

選択肢1. 回路の保護のために過電流保護器を設ける。

正しい内容です。

過電流保護器とは、電気回路に設定上の電流が流れたときに回路を遮断して、電線や電気機器を保護する機器です。

以上のことから、回路保護の為、必要な機器です。


 

選択肢2. 配線用遮断器は、始動電流では動作しない定格のものを選定する。

正しい内容です。

電動機の始動時には、大きな突入電流が流れるのでそれに耐えうる定格である必要があります。

配線用遮断器は、始動電流に対して動作しないように設定されるのが一般的です。


 

選択肢3. 電磁接触器により、電動機への電源を直接ON-OFFする。

正しい内容です。

電磁接触器は、電動機の制御において電源の投入・遮断を行う機器です。

電磁コイルが内蔵されており、コイルに電流が流れると磁力が発生し、その磁力により可動鉄心が動き接点の開閉を行う仕組みとなっています。


 

選択肢4. 2Eリレーは、電動機の反相保護が可能である。

誤りです。

2Eリレーとは、過負荷や欠相を検知して別の回路を開閉させる継電器(リレー)です。

2Eリレーに反相保護の機能はありません。

反相保護装置とは、逆相保護装置ともいい、三相電動機においてR・S・T相の接続ミスによって生じる逆回転を阻止する装置を言います。

 

他に、1E、3Eリレーがあります。

3Eリレーとは、前述の逆相保護、欠相保護、過負荷保護の機能を有したものとなります。

 

1Eリレーは、2素子タイプで、R相、T相、S相のうち2線を開閉します。

それに対して、2Eリレーは、3素子タイプで、R相、T相、S相全ての開閉を行います。

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