第三種電気主任技術者(電験三種) 過去問
令和6年度(2024年)上期
問44 (機械 問2)
問題文
ただし、電機子反作用はなく、ブラシの抵抗は無視できるものとする。
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問題
第三種電気主任技術者(電験三種)試験 令和6年度(2024年)上期 問44(機械 問2) (訂正依頼・報告はこちら)
ただし、電機子反作用はなく、ブラシの抵抗は無視できるものとする。
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この過去問の解説 (3件)
01
直流機電動機の入力電圧を変化させた時の回転速度の変化に関する問題です。
この問題を解くにあたり、直流機他励電動機の等価回路、逆起電力と端子電圧の関係に関する公式の知識が必要となります。
直流他励電動機の等価回路は、下図の通りです。
この回路図から、電動機で発生する逆起電力と端子電圧の関係は以下の式で表すことができます。
V=E+IaRa
◆負荷変化前後の逆起電力を求めます
逆起電力は、冒頭で紹介した式を変形し、E=V−IaRaで求めることができます。
この式を使って、負荷変化前後の逆起電力を求めます。
・負荷変化前
E=V−IaRa
=110−(0.20✕50)
=110−10
=100[V]
・負荷変化後
E'=V'−IaRa
=80−(0.20✕50)
=80−10
=70[V]
◆負荷変化後の回転速度を求めます
回転速度は逆起電力と比例関係にあるという点に着目すると、E'/E=N'/Nという式が成立します。
この式を負荷変化後の回転速度を求める式に変形し、値を代入すると
N'=(E'/E)N
=(70/100)✕1200
=840[min-1]
となります。
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02
直流他励電動機の電圧の変化に対する回転速度を求める計算問題となります。
まず直流電動機が回転すると電機子導体は磁束を切るので外部からの直流電圧(入力電圧)と逆向きの電圧が生じます。これを逆起電力と呼び以下の式で表すことが出来ます。
・E=(Z/a)×Blv=(pz/60a)×ΦN[V]
上記式より「逆起電力は回転速度に比例している」と言えます。
また、直流他励電動機の逆起電力は次のように表します。
・E=V-Iara[V]‥①
以上を踏まえた上で問題を解いていきます。
最初の手順として回転速度が1200min−1のときの逆起電力E1と入力電圧が80Vのときの逆起電力E2を求めます。
・E1=110-50×0.2=100[V]
・E2=80-50×0.2=70[V]
この結果を見ると逆起電力は当初から70%ほどの電圧に減少したことが言えます。
という事は回転速度も同じように70%ほどに減少します。
なので回転速度は次のようになります。
・N´=1200×0.7=840[min−1]
以上となります。
こちらが適切な解答となります。
一つの公式を導くだけで色々な側面、切り口が見て取れるのが電験の面白みだと思います。固執した考えだけでなく様々な解き方を日々の学習で養って頂ければ幸いです。
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03
この問題は、入力電圧を変化させた場合の直流他励電動機の回転速度を求めるものです。
逆起電力を求めます。
直流電動機の入力電圧Vは、逆起電力E、電機子回路の抵抗R、電機子電流Iを用いて以下の式で表されます。
V=E + RI
負荷変化前の逆起電力E1は、
E1=V1 - RI=110 - 0.20 x 50=100[V]
負荷変化後の逆起電力E2は、
E2=V2 - RI=80 - 0.20 x 50=70[V]
負荷変化後の回転速度を求めます。
直流電動機の逆起電力Eは回転速度Nに比例し、EとNの比は一定なので、
E1/N1=E2/N2
が成立します。
よって、
N2=N1 x E2/E1
=1200 x 70/100
=840[min-1]
直流電動機の等価回路おける入力電圧と逆起電力の関係を理解しておきましょう。
逆起電力と回転速度の比例関係を利用できるようにしておきましょう。
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