中小企業診断士 過去問
令和6年度(2024年)
問220 (中小企業経営・中小企業政策 問22(2))
問題文
金属部品製造業のY社は、低単価の部品の大量生産から脱却し、優れた加工技術を用いた付加価値の高い製品づくりへ改革を図りたいと考えている。Y社の経営者(以下、「Y社長」という。)から相談を受けた中小企業診断士のX氏は、Y社長に「経営革新計画」の作成を薦めることにした。
以下は、X氏とY社長との会話である。
X氏 :「経営の向上を図るために新たな事業活動を行う経営革新計画の承認を受けることで、日本政策金融公庫の特別貸付制度や信用保証の特例など多様な支援を受けることができます。」
Y社長:「経営革新計画ですか。それは、どのように作成すればよいのでしょうか。」
X氏 :「経営革新計画には、経営目標が必要になります。ところで、この事業の期間は何年になりますか。」
Y社長:「5年間を予定しています。」
X氏 :「それでしたら、事業期間終了時に付加価値額または従業員1人当たりの付加価値額が( A )伸びる計画となっていること、( B )、( C )が( D )伸びる計画となっていることが必要です。」
Y社長:「事業期間内に付加価値額や( C )を、着実に伸ばさないといけないのですね。」
X氏 :「御社には優れた技術があり、優秀な従業員もいます。しっかりと計画を定めて実行すれば、十分達成可能だと思いますよ。」
会話の中の空欄AとBに入る語句の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。
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問題
中小企業診断士試験 令和6年度(2024年) 問220(中小企業経営・中小企業政策 問22(2)) (訂正依頼・報告はこちら)
金属部品製造業のY社は、低単価の部品の大量生産から脱却し、優れた加工技術を用いた付加価値の高い製品づくりへ改革を図りたいと考えている。Y社の経営者(以下、「Y社長」という。)から相談を受けた中小企業診断士のX氏は、Y社長に「経営革新計画」の作成を薦めることにした。
以下は、X氏とY社長との会話である。
X氏 :「経営の向上を図るために新たな事業活動を行う経営革新計画の承認を受けることで、日本政策金融公庫の特別貸付制度や信用保証の特例など多様な支援を受けることができます。」
Y社長:「経営革新計画ですか。それは、どのように作成すればよいのでしょうか。」
X氏 :「経営革新計画には、経営目標が必要になります。ところで、この事業の期間は何年になりますか。」
Y社長:「5年間を予定しています。」
X氏 :「それでしたら、事業期間終了時に付加価値額または従業員1人当たりの付加価値額が( A )伸びる計画となっていること、( B )、( C )が( D )伸びる計画となっていることが必要です。」
Y社長:「事業期間内に付加価値額や( C )を、着実に伸ばさないといけないのですね。」
X氏 :「御社には優れた技術があり、優秀な従業員もいます。しっかりと計画を定めて実行すれば、十分達成可能だと思いますよ。」
会話の中の空欄AとBに入る語句の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。
- A:10%以上 B:かつ
- A:10%以上 B:または
- A:15%以上 B:かつ
- A:15%以上 B:または
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この過去問の解説 (2件)
01
この問題は、「経営革新計画」に関する要件として、事業期間終了時にどの程度の成果を求めているかを問うものです。
経営革新計画は、中小企業等経営強化法に基づいて、企業の新たな事業活動を支援する制度です。
この制度では、5年の計画期間の場合、「付加価値額」または「従業員1人当たりの付加価値額」が15%以上伸びること、さらに「給与支給総額」が1.5%以上伸びることが必要です。
この2つの条件は「かつ」でつながっており、どちらも満たす必要があります。
したがって、正しい選択肢は、
「A:15%以上 B:かつ」です。
誤りです。
誤りです。
正しいです。
誤りです。
経営革新計画の承認には、付加価値の伸びと給与支給総額の増加という2つの成果を達成する必要があります。
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02
経営革新計画の経営目標を問う問題です。
経営目標は過去問題で何度も問われている頻出論点であり、確実に正答することが求められます。
経営目標には、「付加価値額または従業員1人当たりの付加価値額の伸び率(以下、単に付加価値額)」と「給与支給総額(空欄C)の伸び率」の2つの要件があり、2つの要件ともに達成することが求められています。
以上から、空欄Bには「かつ」が入ります。
事業期間は3~5年の間で、付加価値額は年率3%以上、給与支給総額は年率1.5%以上を事業年数で掛けた数値となります。
・事業期間3年の場合:付加価値額9%以上、給与支給総額4.5%以上
・事業期間4年の場合:付加価値額12%以上、給与支給総額6%以上
・事業期間5年の場合:付加価値額15%以上(空欄A)、給与支給総額7.5%以上(空欄D)
本問では空欄AとBのみが問われていますが、まとめて解説します。
冒頭の解説より、「A:15%以上、B:かつ」の組み合わせであるため不適切な選択肢です。
冒頭の解説より、「A:15%以上、B:かつ」の組み合わせであるため不適切な選択肢です。
冒頭の解説より、「A:15%以上、B:かつ」の組み合わせであるため正解の選択肢となります。
冒頭の解説より、「A:15%以上、B:かつ」の組み合わせであるため不適切な選択肢です。
【補足】
本年は、経営革新計画から3問出題されています。
本科目は90分の試験時間で平均40マーク出題されるため、配点は1マーク2点または3点となります。
(3点×20マーク=60点、2点×20マーク=40点)
本年の経営革新計画の出題は、3問とも正答が狙えるレベルの内容であるため、6点~9点の得点を積み重ねることができます。
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