中小企業診断士 過去問
令和6年度(2024年)
問149 (経営法務 問13)

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問題

中小企業診断士試験 令和6年度(2024年) 問149(経営法務 問13) (訂正依頼・報告はこちら)

以下の会話は、レストランを立ち上げる予定の甲氏と、中小企業診断士であるあなたとの間で行われたものである。この会話の中の空欄①と②には、あなたの発言としてa~fの記述のいずれかが入る。各空欄に該当する記述の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

甲氏 :「うちのシンボルとして、鳥が飛び立って着地し、これと同時にうちの店名を表す文字が現れる10秒くらいの動きを、商標として登録することはできますか。」
あなた:「( ① )。」
a  商標登録できるのは静止した商標のみであり、動いているものは商標登録できません
b  文字を含んだ動き商標を登録することは、制度上認められています
c  文字を含んだ動き商標は商標として登録できませんが、文字を含まない形での鳥の動きであれば、動き商標として登録できます
甲氏 :「私が製作したオリジナルの女の子の人形を店の前に設置します。この人形の胴体には店名が入っています。これを商標登録することはできますか。」
あなた:「( ② )。」
d  商標は平面的なものに限られるので、人形のような立体的形状は商標登録の対象とはなりません
e  人形のような立体的形状は商標登録の対象になります。文字を含んだ立体商標を登録することも、制度上認められています
f  文字を含んだ立体商標は登録できませんが、文字を含まない形での立体商標であれば、登録できます
  • ①:a  ②:d
  • ①:b  ②:e
  • ①:c  ②:e
  • ①:c  ②:f

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この過去問の解説 (2件)

01

商標権における「動き商標」(空欄①)と「立体商標」(空欄②)に関する問題です。

 

空欄①②とも超基本的な内容であり、ボーナス問題といえます。本問が不正解となるようでは、科目合格はできません。

 

・「動き商標」(空欄①)

文字や図形等が時間の経過に伴って変化する商標のことで、テレビやコンピューター画面等に映し出されて変化する文字や図形等が該当します。→解答群bに該当

 

(出典:特許庁「新しいタイプの商標の保護制度に関するQ&A」)

https://www.jpo.go.jp/faq/yokuaru/trademark/new_shouhyou_faq.html#anchor1-2

 

・「立体商標」

「文字、図形、記号若しくは立体的形状若しくはこれらの結合又はこれらと色彩との結合」と定義されています。

→解答群eに該当

 

本問では、空欄①でしっかり正誤判断ができれば選択肢が1つしか残らない設定となっています。

選択肢1. ①:a  ②:d

冒頭の解説より、「①:b、②:e」の組み合わせであるため不適切な選択肢です。

選択肢2. ①:b  ②:e

冒頭の解説より、「①:b、②:e」の組み合わせであるため正解の選択肢となります。

選択肢3. ①:c  ②:e

冒頭の解説より、「①:b、②:e」の組み合わせであるため不適切な選択肢です。

選択肢4. ①:c  ②:f

冒頭の解説より、「①:b、②:e」の組み合わせであるため不適切な選択肢です。

まとめ

【補足】

 

動き商標、立体商標ともに見聞きすることが多くあり、理解しやすい論点であるといえます。

 

動き商標の例としては、永谷園のCMが挙げられます。永谷園の商品の袋を振るとシャカシャカという音が鳴り、永谷園のロゴと共に「味ひとすじ」の文字が回転しながら現れ、文字を含む動き商標となっています。

 

余談ですが、久光製薬のCMで社名をメロディで表現する「ジングル」と呼ばれる手法は、音のみで構成される音商標となります。(久光製薬のロゴは静止しています)。現在は放送されていないようですが、インテルのCM(インテル入ってる)も音商標です。

 

立体商標の例としては、不二家のペコちゃん人形などの「立体物」と、ヤクルトの飲料容器などの「商品形状」が挙げられます。

参考になった数3

02

本問は、商標法における「動き商標」と「立体商標」に関する基本的な知識を問う問題です。いずれも平成27年(2015年)4月の商標法改正で導入された「新しいタイプの商標」に含まれるもので、ビジネスの現場でも活用が広がっています。

選択肢1. ①:a  ②:d

この選択肢は誤りです。「①:a ②:d」の組み合わせは不適切です。

①の「商標登録できるのは静止した商標のみであり、動いているものは商標登録できません」という記述は誤りです。平成27年の商標法改正により、動き商標は登録可能となっています。

②の「商標は平面的なものに限られるので、人形のような立体的形状は商標登録の対象とはなりません」という記述も誤りです。立体商標は平成9年(1997年)から導入されており、人形のような立体的形状も商標登録の対象になります。

選択肢2. ①:b  ②:e

この選択肢は正しいです。「①:b ②:e」の組み合わせが適切です。

①の「文字を含んだ動き商標を登録することは、制度上認められています」という記述は正しいです。動き商標は、文字や図形等が時間の経過に伴って変化する商標のことで、文字を含む動きも登録可能です。例えば、テレビCMなどでよく見られるロゴが回転しながら表示される動きなどがこれに該当します。

②の「人形のような立体的形状は商標登録の対象になります。文字を含んだ立体商標を登録することも、制度上認められています」という記述も正しいです。商標法では「文字、図形、記号若しくは立体的形状若しくはこれらの結合又はこれらと色彩との結合」と定義されており、文字を含む立体商標も登録可能です。

選択肢3. ①:c  ②:e

この選択肢は誤りです。「①:c ②:e」の組み合わせは不適切です。

①の「文字を含んだ動き商標は商標として登録できませんが、文字を含まない形での鳥の動きであれば、動き商標として登録できます」という記述は誤りです。商標法では文字を含む動き商標も登録可能です。

②の「人形のような立体的形状は商標登録の対象になります。文字を含んだ立体商標を登録することも、制度上認められています」という記述は正しいですが、①が誤っているため、この選択肢全体としては不適切です。

選択肢4. ①:c  ②:f

この選択肢は誤りです。「①:c ②:f」の組み合わせは不適切です。

①の「文字を含んだ動き商標は商標として登録できませんが、文字を含まない形での鳥の動きであれば、動き商標として登録できます」という記述は前述の通り誤りです。

②の「文字を含んだ立体商標は登録できませんが、文字を含まない形での立体商標であれば、登録できます」という記述も誤りです。立体商標は文字を含むものでも登録可能です。

まとめ

「動き商標」とは、文字や図形等が時間の経過に伴って変化する商標のことで、テレビやコンピューター画面等に映し出される変化する文字や図形等が該当します。例えば、永谷園のCMで見られる「味ひとすじ」の文字が回転しながら現れる動きなどが、文字を含む動き商標の例として挙げられます。

「立体商標」とは、商品や看板などの立体的形状自体を商標として保護するもので、商品の容器や包装、キャラクター人形なども対象となります。例えば、不二家のペコちゃん人形や、ヤクルトの容器形状などが立体商標として登録されています。

これらの新しいタイプの商標は、企業のブランド戦略において重要な役割を果たしています。特に飲食店など店舗ビジネスでは、看板やマスコットキャラクター、店内装飾など、様々な形で独自性を表現する機会が多いため、これらの商標制度を理解し活用することが重要です。

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