中小企業診断士 過去問
令和6年度(2024年)
問12 (経済学・経済政策 問11(2))
問題文
下図のようにIS曲線とLM曲線が描かれるとする。ただし、Y0は、完全雇用GDPであるとする。
この図に基づき、下記の設問に答えよ。
名目貨幣供給量増加の長期的な効果に関する記述の正誤の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
a 実質GDPを増加させる。
b 物価を上昇させる。
c 利子率を低下させる。
この図に基づき、下記の設問に答えよ。
名目貨幣供給量増加の長期的な効果に関する記述の正誤の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
a 実質GDPを増加させる。
b 物価を上昇させる。
c 利子率を低下させる。

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問題
中小企業診断士試験 令和6年度(2024年) 問12(経済学・経済政策 問11(2)) (訂正依頼・報告はこちら)
下図のようにIS曲線とLM曲線が描かれるとする。ただし、Y0は、完全雇用GDPであるとする。
この図に基づき、下記の設問に答えよ。
名目貨幣供給量増加の長期的な効果に関する記述の正誤の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
a 実質GDPを増加させる。
b 物価を上昇させる。
c 利子率を低下させる。
この図に基づき、下記の設問に答えよ。
名目貨幣供給量増加の長期的な効果に関する記述の正誤の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
a 実質GDPを増加させる。
b 物価を上昇させる。
c 利子率を低下させる。

- a:正 b:正 c:正
- a:正 b:正 c:誤
- a:正 b:誤 c:誤
- a:誤 b:正 c:正
- a:誤 b:正 c:誤
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この過去問の解説 (2件)
01
名目貨幣供給量の増加の効果は短期的、長期的によりそれぞれ変わります。
短期的には、LM曲線の下方シフトによりGDPの増加、利子率の低下の効果が得られます。
しかし、本問はY0は、完全雇用GDPという条件があるため、長期的にはGDPの増加と利子率の低下の効果はなくなり、物価だけが上昇する結果となります。
正しい選択肢の組み合わせは、 a:誤 b:正 c:誤 です。
本選択肢は不正解です。
本選択肢は不正解です。
本選択肢は不正解です。
本選択肢は不正解です。
本選択肢が正解です。
グラフが出てくる問題では線を描いたりして手を動かしながら解くと、各条件での変化が理解しやすくなります。
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02
IS-LM分析に関する問題です。本問では、「名目貨幣供給量増加の長期的な効果」について問われています。利子率が縦軸、実質GDPが横軸、Y0が完全雇用GDPであることを確認しておきましょう。
与件文で述べられている用語について確認します。
・完全雇用GDP→経済が完全雇用状態にある場合に、達成されるGDP
・名目貨幣供給量増加→LM曲線が右シフトします。
上記で述べたように、名目貨幣供給量が増加すると①LM曲線が右シフトするため、短期的には②GDPが増加します(Y1)。
GDPが増加すると景気が良くなりインフレとなるため物価は上昇しますが、名目貨幣供給量が増加しているため②利子率は低下します。
(市場に出回るお金の量が増加すると、銀行は利子率を下げてお金を借りてもらおうとするためです)
物価が上昇すると、これまでと同じ貨幣額で購入できる財やサービスが少なくなります。そのため、実質貨幣供給量が減少して③LM曲線が左シフトします。
本問では「Y0が完全雇用GDPである」ことから横軸Y0で収束しようとするため、長期的には④GDPは変わりません。また、物価上昇により実質貨幣供給量が減少しているため、④利子率は元の水準に戻ります。(物価は上昇したままです)
以下、誤りの解答群のみ解説します。
a.実質GDPを増加させる。
→短期的には実質GDPを増加させますが、本問では「名目貨幣供給量増加の長期的な効果」が問われているため、長期的には実質GDPは変わりません。
c.利子率を低下させる。
→名目貨幣供給量が増加するため短期的には利子率が低下しますが、物価上昇により実質貨幣供給量が減少するため、長期的には利子率が元に戻ります。結果的に、利子率は変わりません。
なお、古典派の貨幣中立性の原則に、「長期的には貨幣供給量の増加は物価水準に影響を与え、実質GDPは変化しない」というものがあります。これを知っているだけで、選択肢を2択にまで絞り込むことができます。
冒頭の解説より、「a:誤、b:正、c:誤」の組み合わせであるため不適切な選択肢です。
冒頭の解説より、「a:誤、b:正、c:誤」の組み合わせであるため不適切な選択肢です。
冒頭の解説より、「a:誤、b:正、c:誤」の組み合わせであるため不適切な選択肢です。
冒頭の解説より、「a:誤、b:正、c:誤」の組み合わせであるため不適切な選択肢です。
冒頭の解説より、「a:誤、b:正、c:誤」の組み合わせであるため正解の選択肢となります。
【補足】
名目貨幣供給量と実質貨幣供給量の違いについて。
名目貨幣供給量は流通している貨幣総額を意味しますが、実質貨幣供給量は実際に購入できる財やサービスの総額を意味します。
(そのため、実質貨幣供給量は「名目貨幣供給量から物価水準を割り引いた額」と考えることができます)
冒頭の解説にあるように、物価が上昇すると実際に購入できる財やサービスが少なくなるため、実質貨幣供給量は減少します。
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