中小企業診断士 過去問
令和6年度(2024年)
問9 (経済学・経済政策 問9)
問題文
日本(円)と米国(ドル)を例にして、為替レートの決定を考える。為替レートの決定に関する記述として、最も適切な組み合わせを下記の解答群から選べ。
a 輸出の増加によって日本の経常収支の黒字が拡大すると、為替レートには円高ドル安の圧力が働く。
b 輸出の増加によって日本の経常収支の黒字が拡大すると、為替レートには円安ドル高の圧力が働く。
c 米国の金融資産の収益率が高くなることで日米の金融資産の収益率の格差が拡大すると、日本の金融収支は赤字になり、為替レートには円高ドル安の圧力が働く。
d 米国の金融資産の収益率が高くなることで日米の金融資産の収益率の格差が拡大すると、日本の金融収支は黒字になり、為替レートには円安ドル高の圧力が働く。
a 輸出の増加によって日本の経常収支の黒字が拡大すると、為替レートには円高ドル安の圧力が働く。
b 輸出の増加によって日本の経常収支の黒字が拡大すると、為替レートには円安ドル高の圧力が働く。
c 米国の金融資産の収益率が高くなることで日米の金融資産の収益率の格差が拡大すると、日本の金融収支は赤字になり、為替レートには円高ドル安の圧力が働く。
d 米国の金融資産の収益率が高くなることで日米の金融資産の収益率の格差が拡大すると、日本の金融収支は黒字になり、為替レートには円安ドル高の圧力が働く。
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問題
中小企業診断士試験 令和6年度(2024年) 問9(経済学・経済政策 問9) (訂正依頼・報告はこちら)
日本(円)と米国(ドル)を例にして、為替レートの決定を考える。為替レートの決定に関する記述として、最も適切な組み合わせを下記の解答群から選べ。
a 輸出の増加によって日本の経常収支の黒字が拡大すると、為替レートには円高ドル安の圧力が働く。
b 輸出の増加によって日本の経常収支の黒字が拡大すると、為替レートには円安ドル高の圧力が働く。
c 米国の金融資産の収益率が高くなることで日米の金融資産の収益率の格差が拡大すると、日本の金融収支は赤字になり、為替レートには円高ドル安の圧力が働く。
d 米国の金融資産の収益率が高くなることで日米の金融資産の収益率の格差が拡大すると、日本の金融収支は黒字になり、為替レートには円安ドル高の圧力が働く。
a 輸出の増加によって日本の経常収支の黒字が拡大すると、為替レートには円高ドル安の圧力が働く。
b 輸出の増加によって日本の経常収支の黒字が拡大すると、為替レートには円安ドル高の圧力が働く。
c 米国の金融資産の収益率が高くなることで日米の金融資産の収益率の格差が拡大すると、日本の金融収支は赤字になり、為替レートには円高ドル安の圧力が働く。
d 米国の金融資産の収益率が高くなることで日米の金融資産の収益率の格差が拡大すると、日本の金融収支は黒字になり、為替レートには円安ドル高の圧力が働く。
- aとc
- aとd
- bとc
- bとd
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この過去問の解説 (2件)
01
本問の解説をするにあたって以下の2つの為替レートについての考え方を簡単に解説します。
アセットアプローチ
資産は利子率といった収益性の高いものの方へ移動するという考え方です。
資金の移動が早い投機について説明をしたものです。
利子率が高い国の方へ資金が移動するため、その国の通貨の需要が高まり、レートが変動します。
フローアプローチ
貿易が為替レートに変化を与えるとしている理論です。
輸入が増えると外貨の需要が高まるため、その通貨のレートが上がり、相対的に輸入している国の通貨のレートは下がるということになります。
上記をふまえて各選択肢を解説します。
a
輸出が増えると、輸出先が日本製品を購入するために円を手に入れる必要が生じるため、円への需要が高まります。その結果、円高方向に圧力がかかりやすくなり、経常収支の黒字拡大にもつながります。
これが「輸出増加 → 円高ドル安の圧力」というメカニズムの概要です。
本選択肢は正しいです。
b
輸出が増えると円の需要が増えて、相対的にドルの需要は減少します。
円高ドル安となるため、本選択肢は誤っています。
c
金融資産の収益率が高い米国へと資金が移動するため、為替レートは円安ドル高となります。
そのため本選択肢は誤っています。
d
アセットアプローチの内容です。
米国の金融資産の収益率が高いと米国へと資金が流入して、為替レートには円安ドル高となるため、本選択肢は正しいです。
正しい選択肢の組み合わせは、 aとd です。
本選択肢は不正解です。
本選択肢が正解です。
本選択肢は不正解です。
本選択肢は不正解です。
為替レートについての理論には、購買力平価説や金利平価説もあります。
こちらも出題される可能性がありますので学習しておきましょう。
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02
為替レートの決定に関する問題です。
a~dまでの記述を素直に読めば、円高ドル安または円安ドル高のいずれの圧力がかかるのかは容易に判断できます。aとb、cとdはそれぞれ反対のことを述べているため、以下では正解の解答群のみ解説します。(もう一方の解答群は不正解となります)
解答群aとb:(円安のため)輸出が増加→日本の経常収支の黒字が拡大(円の価値が高くなる)→円高ドル安の圧力が働きます。
解答群cとd:米国の金融資産の収益率が高くなる(ドルの価値が高くなる)→円安ドル高の圧力が働きます。
冒頭の解説より、為替レートの決定に関する記述として最も適切な組み合わせはaとdのため不適切な選択肢です。
冒頭の解説より、為替レートの決定に関する記述として最も適切な組み合わせはaとdのため正解の選択肢となります。
冒頭の解説より、為替レートの決定に関する記述として最も適切な組み合わせはaとdのため不適切な選択肢です。
冒頭の解説より、為替レートの決定に関する記述として最も適切な組み合わせはaとdのため不適切な選択肢です。
【補足】
解答群aとbではフローアプローチ、解答群cとdではアセットアプローチのことが問われています。
フローアプローチでは輸出量と輸入量の差が為替に影響を与える、アセットアプローチでは為替レートは各国の資産に対する需要と供給によって決定されると考えます。
フローアプローチとアセットアプローチの考え方が理解できることが望ましいですが、日頃から為替のニュースを見聞きすることにより、どのようになれば円安(もしくは円高)になるのか、ドル安(もしくはドル高)になるのかが理解できれば十分です。
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