クレーン・デリック運転士 過去問
令和6年(2024年)4月
問30 (原動機及び電気に関する知識 問10)

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問題

クレーン・デリック運転士試験 令和6年(2024年)4月 問30(原動機及び電気に関する知識 問10) (訂正依頼・報告はこちら)

感電及びその防止に関する次のAからEの記述について、適切なもののみを全て挙げた組合せは次のうちどれか。

A 感電による人体への影響の程度は、電流の大きさ、通電時間、電流の種類、体質などの条件により異なる。
B 電気によるやけどには、アークなどの高熱による熱傷のほか、電流通過に伴い発生するジュール熱によって引き起こされる、皮膚や内部組織の傷害がある。
C 接地抵抗は小さいほど良いので、接地線は十分な太さのものを使用する。
D 天井クレーンは、鋼製の走行車輪を経て走行レールに接触しているため、走行レールが接地されている場合は、クレーンガーダ上で走行トロリ線の充電部分に身体が接触しても、感電の危険はない。
E 感電による危険を電流と時間の積によって評価する場合、一般に、500ミリアンペア秒が安全限界とされている。
  • A,B,C
  • A,C
  • B,C,D
  • C,D,E
  • D,E

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この過去問の解説 (2件)

01

この問題では感電の仕組みとその防止対策に関する知識が問われています。
感電は人体に危篤な障害を与えるおそれがあるため
電気設備の安全設計・保守において非常に重要なテーマです。
感電の影響要因・やけどの種類・接地の考え方など
実務に直結する知識を理解しているかがポイントです。

選択肢1. A,B,C

Dは誤った記述です。
走行レールが接地されていても
クレーンガーダ上の作業者がトロリ線の充電部に触れれば感電の危険があります。
なぜなら接地点から地面までの経路に人体が含まれるため
電流が人体を通る可能性があるからです。

 

Eも誤った記述です。
感電の安全限界について「500ミリアンペア秒」という記述は不正解です。
 

一般的に安全限界としてよく使われる値は以下のようなものです。
・交流での安全限界:10mA以下(人体が反応する値)
・心室細動の値:30mA以上で危険領域に入る。
・時間との関係では電流×時間の積が30~50mAsあたりで危険とされる場合もあります。
 

500mAs(0.5A×1秒)は大きすぎる値で、危険性を軽視しています。

まとめ

感電リスクを過小評価するような思い込みは非常に危険であり
正しい知識と感覚を持って作業に臨むことが求められます。

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02

感電及びその防止に関する問題です。

感電はクレーンを使用する際に、避けては通れない課題の一つなので、確実に押さえておきましょう。

選択肢1. A,B,C

Dの「走行レールが接地されている場合」でも、走行トロリ線の充電部分に触れると感電する可能性があります。Eの「500ミリアンペア秒が安全限界」ではなく50ミリアンペアが安全限界とされています。

したがってA、B、Cの組み合わせが正しい記述となるので適切な組み合わせとなります。

まとめ

どのような状況の時に感電するか、確実に理解して災害を未然に防ぐ事を意識して下さい。

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