クレーン・デリック運転士 過去問
令和6年(2024年)4月
問12 (関係法令 問2)
問題文
クレーンに係る作業を行う場合における、つり上げられている荷の下への労働者の立入りに関する記述として、法令上、違反とならないものは次のうちどれか。
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問題
クレーン・デリック運転士試験 令和6年(2024年)4月 問12(関係法令 問2) (訂正依頼・報告はこちら)
クレーンに係る作業を行う場合における、つり上げられている荷の下への労働者の立入りに関する記述として、法令上、違反とならないものは次のうちどれか。
- ハッカー2個を用いて玉掛けをした荷がつり上げられているとき、つり上げられている荷の下へ労働者を立ち入らせた。
- つりクランプ1個を用いて玉掛けをした荷がつり上げられているとき、つり上げられている荷の下へ労働者を立ち入らせた。
- ワイヤロープを用いて、荷に設けられた穴に当該ワイヤロープを通して、1箇所に玉掛けをした荷がつり上げられているとき、つり上げられている荷の下へ労働者を立ち入らせた。
- 複数の荷が一度につり上げられている場合であって、当該複数の荷が結束され、箱に入れられる等により固定されていないとき、つり上げられている荷の下へ労働者を立ち入らせた。
- 磁力により吸着させるつり具を用いて玉掛けをした荷がつり上げられているとき、つり上げられている荷の下へ労働者を立ち入らせた。
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この過去問の解説 (2件)
01
この問題は労働安全衛生規則に基づき
「クレーン等によるつり上げ荷の下に労働者を立ち入らせてはならない」
という基本的な原則に照らして違反とならないケース(=例外的に認められてるケース)を問うものです。
違反となります。
ハッカー(フック)2個は荷がずれたり落ちたりするリスクがあり
「荷が墜落するおそれがない構造」とは言えません。
違反となります。
つりクランプ1個のみでは横ずれや外れのリスクがあり
「荷が墜落するおそれがない構造」とは言えません。
違反にならないケースです。
「ワイヤーロープを用い、荷に設けられた穴に通して1箇所で玉掛けした」
と記載されていますが、これは状況によっては荷が安定して吊られる場合もあります。
ワイヤーロープを通している=抜け落ちにくい設計になっているとも解釈可能です。
また「荷が墜落するおそれがない構造のつり具」かどうかは実際の構造と安全性によります。
そのためこの選択肢は法令違反にならないケースに該当します。
違反となります。
複数の荷が固定されていない=不安定であり落下のリスクが高いです。
違反となります。
磁力によるつり具は電源の遮断などで急に吸着力が失われて
荷が落ちるおそれがあるため基本的に「荷が墜落するおそれがない構造」とはいえません。
安全なつり具(荷が落下するおそれがない)で吊っていて
作業のためにどうしても必要な場合は例外的に立ち入りが認められることになります。
しかし実際の作業にあたっては「常に荷の下に入らない」を基本として安全第一の意識が必須です。
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02
つり上げられている荷の下への労働者の立入りに関する問題です。
荷の下への立ち入り自体は禁止されていますが、ある特定の条件であれば立ち入りが許可される場合があります。
危険ですが、試験対策として覚えておきましょう。
ハッカーが1個でも2個でも関係なく、ハッカーを用いて荷をつっている時は立ち入り禁止です。
つりクランプ1個を用いて玉掛けをした荷がつり上げられているときは、いつ落下するか分からないので立ち入り禁止です。
違反とならない記述です。
ワイヤロープを用いて、荷に設けられた穴に当該ワイヤロープを通して、1箇所に玉掛けをした荷がつり上げられている場合は、立ち入り自体は出来ます。
ただ原則立ち入り禁止なので、特別な用事がない限り立ち入らないようにしましょう。
複数の荷が一度につり上げられている場合であって、当該複数の荷が結束され、箱に入れられる等により固定されていない場合は、立ち入り禁止です。固定されていない時点で非常に危険です。
磁力により吸着させるつり具を用いて玉掛けをした荷がつり上げられている場合は、立ち入り禁止です。
いつ磁力が外れるか分かりません。
この問題に限って、クレーン作業の安全性を疑う内容なのですが、あくまでも試験対策として覚えておきましょう。
何度も言いますが、つり荷の下へは立ち入り禁止なのが常識なので、忘れないで下さい。
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