第一種電気工事士 過去問
令和6年度(2024年)下期
問18 (一般問題 問18)
問題文
長距離送電線路のフェランチ効果とは。
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問題
第一種電気工事士試験 令和6年度(2024年)下期 問18(一般問題 問18) (訂正依頼・報告はこちら)
長距離送電線路のフェランチ効果とは。
- 受電端電圧が送電端電圧より高くなる現象。
- 受電端電圧が送電端電圧より低くなる現象。
- 受電端電圧と送電端電圧が常に等しい現象。
- 受電端電圧と送電端電圧が常に不安定な現象。
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この過去問の解説 (2件)
01
この問題は、長距離送電線路におけるフェランチ効果 について正しく理解しているかを問うものです。フェランチ効果とは、長距離の送電線において、負荷が軽い場合や無負荷のときに、受電端の電圧が送電端の電圧よりも高くなる現象 を指します。これは、送電線の分布静電容量とリアクタンスによる影響で発生します。
フェランチ効果は、主に長距離送電線で発生し、軽負荷または無負荷時に受電端の電圧が送電端の電圧より高くなる現象です。これは、送電線の静電容量により充電電流が流れ、その結果、リアクタンス成分との相互作用で受電端電圧が上昇するためです。この記述は正しいです。
この選択肢は正解です。
受電端電圧が送電端電圧より低くなるのは、通常の送電による電圧降下が発生した場合です。フェランチ効果とは逆の現象であり、この記述は誤りです。
この選択肢は不正解です。
実際の送電線では、送電端と受電端の電圧が完全に等しくなることはほぼありません。負荷状態や送電距離によって電圧降下やフェランチ効果が影響を及ぼすため、この記述は誤りです。
この選択肢は不正解です。
フェランチ効果は、長距離送電線で特定の条件下(軽負荷または無負荷時)に発生するものであり、常に不安定な現象ではありません。この記述は誤りです。
この選択肢は不正解です。
フェランチ効果は、長距離送電線において軽負荷または無負荷時に発生し、受電端電圧が送電端電圧より高くなる現象 です。この影響を抑えるためには、適切な電圧調整や無効電力の制御が必要となります。
送電線の特性を理解し、フェランチ効果がどのような条件で発生するかを正しく把握することが、電力系統の安定運用において重要なポイントとなります。
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02
この問題を解くにあたり必要なことは以下の内容のフェランチ効果(現象)を正しく理解していることが求められます。
フェランチ効果(現象)とは:長距離の送電線路で、軽負荷(もしくは無負荷)状態のときに、受電端の電圧が送電端より高くなる現象を指します。
この選択肢は、正解です。
送電線は、電気を運ぶ「導体」だけでなく、インダクタンス(L)とキャパシタンス(C)という「リアクタンス成分」を持っています。
このような状況で:
無負荷や軽負荷状態では、ほとんど電流が流れていません。
しかし、送電線自体がコンデンサのような働きをし、静電容量によって受電端に充電電流が発生します(充電電流)。
この電流と線路のリアクタンス(インダクタンス)の組み合わせにより、受電端の電圧が結果的に上昇します。
なお、このフェランチ効果(現象)が起きやすい条件は:
長距離送電線(数十km〜)
高電圧送電(高い静電容量)
軽負荷または無負荷時
と言う事を覚えて下さい。
この選択肢は、不正解です。
フェランチ効果とは逆の現象です。実際には受電端電圧が高くなります。
この選択肢は、不正解です。
理想的ですが、現実では常に等しくはなりません。
冒頭の選択肢1でも述べたように送電線の距離が長いだけでも電圧降下等の影響がでます。
この選択肢は、不正解です。
冒頭の選択肢1でも述べたようにフェランチ効果(現象)とは特定条件で起こる明確な現象です。
従って常に不安定な現象というあいまいなものではありません。
この問題を解くにあたり以下のことを正しく留意していることが求められます。
フェランチ効果は、特定の条件下:
長距離送電線(数十km〜)
高電圧送電(高い静電容量)
軽負荷または無負荷時
で、受電端電圧が送電端より高くなるという現象です。
これは送電線の静電容量とリアクタンスの影響によるものです。
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