第一種電気工事士 過去問
令和6年度(2024年)下期
問4 (一般問題 問4)

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問題

第一種電気工事士試験 令和6年度(2024年)下期 問4(一般問題 問4) (訂正依頼・報告はこちら)

図のような交流回路の力率[%]は。
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この過去問の解説 (2件)

01

図のような交流回路の力率 [%] を求める問題です。力率は次の式で求められます。

力率 = (抵抗 R) / (回路全体のインピーダンス Z) × 100 [%]


計算過程

回路全体のインピーダンス Z を求める
インピーダンス Z は、抵抗 R、リアクタンス(誘導性リアクタンス XL と容量性リアクタンス XC)を用いて次のように計算する:

Z = √(R² + (XL - XC)²)

R = 4 Ω

XL = 6 Ω

XC = 3 Ω
→ XL - XC = 6 - 3 = 3 Ω

Z = √(4² + 3²)
Z = √(16 + 9) = √25 = 5 Ω

力率を計算する
力率は以下の式で計算する:

力率 = (R / Z) × 100
力率 = (4 / 5) × 100 = 80 [%]

選択肢1. 50

計算結果と異なります。この選択肢は不正解です。

 

選択肢2. 60

計算結果と異なります。この選択肢は不正解です。

選択肢3. 70

計算結果と異なります。この選択肢は不正解です。

選択肢4. 80

計算結果と一致します。この選択肢は正解です。

まとめ

交流回路の力率は、抵抗と回路全体のインピーダンスの比率から求めます。この問題では、リアクタンスの差分やインピーダンスの計算を正確に行うことがポイントです。力率の計算式をしっかり覚えておくと、類似した問題にも対応できます。

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02

この回路図は抵抗RとコイルLと静電容量Cのコンデンサを直列に接続したRLC直列回路です。 このようにRLCを直列に接続した回路では回路上に流れる電流は

同じ大きさの電流になります。


この電流値は同じ回路でも、コイルLの持つ誘導性リアクタンスと静電容量Cの持つ容量性リアクタンスを比べてどちらが大きいかということに気づかなければ
なりません。つまり、ベクトル図が頭に浮かぶことが大事なのです。
 

ちなみにRにかかる電流は同相なのでベクトルの向きは同じです。
コイルLでは電流は90°遅れます。以下XLと称します


そして、コンデンサCでは電流は90°進みます。以下XCと称します。

ということはコイルLとコンデンサCの位相が同相のRを基準にして上に90°、そして下に90°とずれます。
 



この合成ベクトルZを求めることで合成インピーダンスが得られます。

式としては、以下のようになります
Z=√R2+(XLーXC)2
数値を代入します。

Z=√42+(6-3)2=√16+9=√25=5Ω

この5Ωを力率の計算式:電力ベクトルのコサイン・インピーダンス
R/Zにあてはめます。

4/5=0.8

なので、80%となります。

選択肢1. 50

計算結果と違います。
従って不正解です。

選択肢2. 60

計算結果と違います。
従って不正解です。

選択肢3. 70

計算結果と違います。
従って不正解です。

選択肢4. 80

計算結果と同じです。

従って正解です。

まとめ

この問題では、交流回路上に直列に接続された、抵抗R,コイルL、コンデンサCをオームの法則が適用できるようにコイルに誘導性リアクタンスXL、コンデンサに容量性リアクタンスXCと定義づけがされていることを理解することが大事

そしてこれら交流回路回路上での抵抗R,コイルL,コンデンサCのベクトルの位相について正しく理解して、合成抵抗に等しいと考えられている合成インピーダンスZを正しく算出することが求められます。

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