第一種電気工事士 過去問
令和6年度(2024年)下期
問2 (一般問題 問2)

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問題

第一種電気工事士試験 令和6年度(2024年)下期 問2(一般問題 問2) (訂正依頼・報告はこちら)

図のような直流回路において、電源から流れる電流は20Aである。図中の抵抗Rに流れる電流 IR[A]は。
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この過去問の解説 (2件)

01

この問題は、直流回路における電流分配を計算するものです。電源からの電流や抵抗値を基に、並列回路の中で抵抗 R に流れる電流 IR​ を正確に求める必要があります。

計算過程:

電源電流から全体抵抗を求める
電源電流 I は 20 A、電源電圧 V は 72 V なので、全体抵抗 R_total は次のように求められます:
R_total = V / I
R_total = 72 / 20 = 3.6 Ω

直列抵抗部分を引いた並列部分の抵抗値を求める
全体の抵抗 R_total(3.6 Ω)から、直列部分(2 Ω)を引くと並列部分の抵抗 R_parallel が求められます:
R_parallel = R_total - 2
R_parallel = 3.6 - 2 = 1.6 Ω

並列抵抗の計算式を立てる
並列部分の各抵抗は、2 Ω、10 Ω、R です。並列抵抗の合成式は以下の通り:
1 / R_parallel = 1 / 2 + 1 / 10 + 1 / R

1 / 1.6 = 1 / 2 + 1 / 10 + 1 / R

式を解いて R に流れる電流を求める

まず、1 / 2 + 1 / 10 を計算します:
1 / 2 = 0.5、1 / 10 = 0.1
合計:0.5 + 0.1 = 0.6

次に、1 / 1.6 - 0.6 を計算します:
1 / 1.6 = 0.625
0.625 - 0.6 = 0.025

最後に、1 / 0.025 を計算して R を求めます:
R = 1 / 0.025 = 40 Ω

並列部分にかかる電圧を求める
電源電圧 V から直列部分にかかる電圧を引くと、並列部分の電圧 V' が求められます: 
V' = 72 - 40 = 32 V 
抵抗 R に流れる電流を求める
抵抗 R に流れる電流はオームの法則を使います:
I_R = V' / R
I_R = 32 / 40 = 0.8 A

選択肢1. 0.8

計算結果と一致しており、正しい答えです。
この選択肢は正解です。

選択肢2. 1.6

計算結果と異なります。この選択肢は不正解です。

 

選択肢3. 3.2

計算結果と異なります。この選択肢は不正解です。

選択肢4. 16

計算結果と異なります。この選択肢は不正解です。

まとめ

この問題では、直列部分と並列部分の抵抗値を正確に分けて計算し、抵抗 R に流れる電流を求める必要があります。計算の結果、抵抗 R に流れる電流は 0.8 A となり、正解はこれに対応する選択肢です。オームの法則や並列抵抗の計算式を活用し、正確に解答を導き出しましょう。

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02

この問題では、以下のポイントを理解しましょう。
1:回路上での全体の電源と電流をオームの法則で計算して、全体抵抗値を算出します。

2:直列に接続された抵抗と並列に接続された抵抗の求め方の違いを確認します。

3:複数の抵抗が同一回路上にある場合の合成抵抗の求め方を確認します。
4:上記1から3で得られた並列の合成抵抗と与えられた電源電圧と電流値から電圧降下で得た電圧を算出します。
これら4点を押さえて1から4の順序で問題を解くことが大事です。

選択肢1. 0.8

72Vの電源、20Aの電流から算出できる全体抵抗は:オームの法則
R=V/Iで72/20となります。計算すると全体抵抗3.6Ωとなります。

 

次に直列接続された抵抗が2Ωなので、3.6Ωから2Ωを引くと並列回路上の合成抵抗が1.6Ωと
なります。

これで、並列回路の合成抵抗が1.6Ωと分かります。

次に既にわかっている並列回路上の抵抗2Ωと10Ωを使ってRΩを求めます。
並列抵抗の合成式より1/1.6=1/2+1/10+1/Rとなります。
これを計算すると
0.625=0.5+0.1+1/Rとなり、0.625-0.6=1/R
R=40Ωとなります。

次に回路全体で起きている電圧降下を求めます。
電流は20Aなので、直列に接続された抵抗が2Ωですから
オームの法則でV=20Ax2Ω=40Vとなります。
そして、72Vー40Vで32Vが電圧降下された値です。

これに先ほど得られたR=40Ωを使ってオームの法則で
I=V/Rですので、32V/40Ωで0.8となります。

 

従ってこの解答は正解です。

選択肢2. 1.6

計算結果と違います。考えられるのは、全体の抵抗3.6Ωから直列接続の抵抗2Ωを引いた並列の合成抵抗と勘違いしたのかもしれませんが、この解答は不正解です。

選択肢3. 3.2

計算結果と違います。従って、この解答は不正解です。

選択肢4. 16

計算結果と違います。従って、この解答は不正解です。

まとめ

この問題は抵抗値の求め方が直列と並列で違うことを認識し、

さらに、並列の合成抵抗を正しく算出することが求められます。

 

そして、与えられた電源電圧が直接接続された抵抗により電圧降下をしていることを認識して
その上でオームの法則で電流値を正しく算出することが求められます。

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