第一種電気工事士 過去問
令和6年度（2024年）
問4 (一般問題 問4)

定格電圧100 V、定格消費電力1 kWの電熱器があります。この電熱器の電熱線が全長の10%で断線したため、残りの90%部分を使用して電圧100 Vを加えた場合の発生熱量を求める問題です。「電熱線の温度による抵抗の変化は無視する」としています。

計算過程

1.電熱全体の抵抗 R を求める
R = V² / P
R = 100² / 1000 = 10 Ω

2.断線後の抵抗 R' を求める
R' = R × 0.9
R' = 10 × 0.9 = 9 Ω

3.断線後の消費電力 P' を求める
P' = V² / R'
P' = 100² / 9 = 1111.11 W

4.発生する熱量 Q を求める
Q = P' × t
Q = 1111.11 × 1 = 1111.11 Wh = 4000 kJ

この問題では、電熱器の電熱線が10%のところで断線し、残りの90%だけで動作する状況です。電熱線の残りの部分に100Vを加えて1時間使ったときの発生する熱量を求めます。

1. 与えられた情報

・定格電圧：100V

・定格消費電力：1kW = 1000W

・使用時間：1時間 = 3600秒

・電熱線：全体の90%を使用

2. 電熱器の抵抗を求めます

電力 P、電圧 Vから、元の抵抗 R を求めます。

P=V²/R

　↓

R=V²/P

当てはめると100²/1000=10Ω

3. 残り90%の抵抗を求めます

電熱線は長さに比例して抵抗が決まるので、90%の長さの抵抗は

R′=0.9×R=0.9×10=9 Ω　になります。

4. その状態での消費電力を求めます

P=V²/R’

　↓

当てはめると100²/9=10000/9＝1111.1W

5. 熱量を求めます

熱量 Q は、ジュールの法則を使用します。

Q=P′×t

　↓

当てはめると1111.1 W×3600 s=4,000,000 J=4000 kJ

答え　4000 kJ　になります。