公認心理師 過去問
第1回 追加試験(2018年)
問140 (午後 問141)

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問題

公認心理師試験 第1回 追加試験(2018年) 問140(午後 問141) (訂正依頼・報告はこちら)

84歳の女性A、夫と二人暮らしである。Aは2年前に大腿骨を骨折し手術を受けたが、リハビリを拒否したまま退院した。現在は歩行が困難で、食事は不規則であり、入浴もあまりしていない。Aは易怒的であり夫に暴言を浴びせる。遠方に住む長女から地域包括支援センターに相談があったため、センター職員が数回訪問し、認知症を疑った。
このときの認知症初期集中支援チームによる支援として、最も適切なものを1つ選べ。
  • 整形外科の医師がチームに加わる。
  • 初回訪問はチーム員の介護福祉士2名で行う。
  • 出来るだけ早くAを精神科病院に入院させる。
  • 初回訪問から介護保険サービスの利用を開始する。
  • 初回訪問で、専門の医療機関への受診に向けた動機づけをAと夫に行う。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は5です。

1.→✖

医師もチームに加わりますが、整形外科ではなく認知症に対応できる医師が加わります。

2.→✖

訪問の際は医療系職種介護系職種各1名以上必要です。

3.→✖

精神科への入院も支援の一つとして考えられますが、早急に進めることは認知症初期集中支援チームの支援としては適切とは言い難いです。

4.→✖

介護保険サービスは申請をして、受理されてからサービスの利用開始になります。なので、初回訪問から使用するには、それに間に合うように事前に申請をしておく必要があります。

5.→〇

生活面の介護も問題ないとは言い難く、夫の心労も懸念されます。医療機関に繋げたいところですが、リハビリを拒否や困難な状況なのに受診に至っていないと推察されるところから受診への抵抗も考えられます。動機づけを行うことで受診に繋げることを目指しましょう。

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02

正解は5です。

1、× 整形外科の医師ではなく、「認知症専門医」または「認知症サポート医」です。

2、× 原則として「医療系職員と介護系職員」それぞれ1名以上、計2名以上です。

3、× できるだけ本人が在宅で生活を継続できるように支援していきます。

4、× 介護サービスを検討することは必要ですが、利用するかどうかは個別の判断になります。

5、〇 初回訪問ではアセスメントを行い、必要に応じて動機付け行います。

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03

以下に解説します。

選択肢1. 整形外科の医師がチームに加わる。

×:厚生労働省によると、認知症サポート医はチームに入りますが、整形外科医などの専門医はチームには入りません。専門医は、チームに対して情報提供や相談を行ったり、認知症サポート医を紹介したりする役割を果たします。

選択肢2. 初回訪問はチーム員の介護福祉士2名で行う。

×:厚生労働省によると、訪問形態は医療職と介護職のペアが原則とされています。

選択肢3. 出来るだけ早くAを精神科病院に入院させる。

×:Aは認知症初期段階であり、早急の入院の必要はないと考えられます。また、厚生労働省の認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)の基本的考え方として、「認知症の人ができる限り住み慣れた地域のよい環境で自分らしく暮らし続けることができる社会の実現を目指す」ということを挙げています。

選択肢4. 初回訪問から介護保険サービスの利用を開始する。

×:厚生労働省は、基本的には介護サービスを受けていない人を訪問支援対象者としています。

 

 

選択肢5. 初回訪問で、専門の医療機関への受診に向けた動機づけをAと夫に行う。

○:Aは大腿骨を骨折し、歩行が困難なため、医療機関受診は必須です。

 

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