大学入学共通テスト(地理歴史) 過去問
令和4年度(2022年度)追・再試験
問20 (世界史B(第4問) 問5)
問題文
資料3
我々は、以下のことが自明の真理であると信ずる。すなわち、全ての人は平等に造られ、譲り渡すことのできない一定の権利を、創造主によって与えられている。その中には、生命、自由、そして幸福追求が含まれている。いかなる形態の政府であれ、これらの権利を損なうものとなった場合には、その政府を改変または廃止し、新たな政府を樹立することが人民の権利である。
資料4
今や余は、神のご加護に当然の感謝をしつつ、余が抱いてきた懸念が解消したと考える。なぜなら、改革派臣民の最良にして大部分の者たちが、カトリックを受け入れたからである。かくしてまた、ナントの王令と、改革派のためにこれまでに定められた全ての法令との施行は、無用となっているがゆえに、ナントの王令を完全に廃止するに越したことはないと余は判断した。
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問題
大学入学共通テスト(地理歴史)試験 令和4年度(2022年度)追・再試験 問20(世界史B(第4問) 問5) (訂正依頼・報告はこちら)
資料3
我々は、以下のことが自明の真理であると信ずる。すなわち、全ての人は平等に造られ、譲り渡すことのできない一定の権利を、創造主によって与えられている。その中には、生命、自由、そして幸福追求が含まれている。いかなる形態の政府であれ、これらの権利を損なうものとなった場合には、その政府を改変または廃止し、新たな政府を樹立することが人民の権利である。
資料4
今や余は、神のご加護に当然の感謝をしつつ、余が抱いてきた懸念が解消したと考える。なぜなら、改革派臣民の最良にして大部分の者たちが、カトリックを受け入れたからである。かくしてまた、ナントの王令と、改革派のためにこれまでに定められた全ての法令との施行は、無用となっているがゆえに、ナントの王令を完全に廃止するに越したことはないと余は判断した。
- 資料3は、パリ条約でアメリカ合衆国が独立を承認された後に宣言されたものである。
- 資料3には、革命権(抵抗権)を否定したロックの考えの影響が認められる。
- 資料4は、ブルボン家のアンリ4世によって宣言されたものである。
- 資料4が宣言された結果、フランスからユグノーが亡命した。
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この過去問の解説 (1件)
01
【資料3について】
「全ての人は平等に造られ」「生命・自由・幸福追求の権利」「政府を改変または廃止する権利が人民にある」
→ この文言は、アメリカ独立宣言(1776年)です。
※独立戦争中に起草された、トマス=ジェファソンが中心になって作成した文書です。
【資料4について】
・「ナントの王令(ナントの勅令)」を廃止する話
・「改革派」(=ユグノー、フランスのプロテスタント)への法的保護をなくす
→ これは、1685年にフランス王ルイ14世が出したナントの王令の廃止宣言(フォンテーヌブローの勅令) です。
アメリカ独立宣言は1776年であり、パリ条約(1783年)より前のため誤りです。
ロックは革命権を肯定しており、資料3にもその影響が見られますので誤りです。
ナントの王令を制定したのはアンリ4世ですが、廃止したのはルイ14世ですので誤りです。
正しい内容です。ナントの王令廃止によって、多くのユグノーがフランスを離れました。【正解】
資料3は、1776年のアメリカ独立宣言であり、生命・自由・幸福追求の権利を明記し、政府への抵抗権を主張しました。
資料4は、1685年にルイ14世がナントの王令を廃止したフォンテーヌブローの勅令であり、これによりユグノーはフランスを追われ、各地に亡命しました。
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