大学入学共通テスト(地理歴史) 過去問
令和4年度(2022年度)本試験
問21 (世界史B(第3問) 問7)

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問題

大学入学共通テスト(地理歴史)試験 令和4年度(2022年度)本試験 問21(世界史B(第3問) 問7) (訂正依頼・報告はこちら)

世界史上の人々の交流や社会の変化について述べた次の文章を読み、後の問いに答えよ。

あるクラスで、オセアニアの先住民についての授業が行われている。

先生:世界史の教科書に登場する先住民の名称を、覚えていますか。
小野:オーストラリアに関する授業で、( オ )という先住民がいると習いました。
先生:そうですね。その名称の由来について、考えてみましょう。( オ )は「土着のもの」を意味する英語に由来していて、オーストラリアへの入植者が、現地の先住民を指して用いるようになりました。つまり、先住民の言語に由来するのではなく、入植者が一方的に用いた呼称であり、人種差別的な意味合いで用いられることもありました。現在のオーストラリアでは、そうした過去の歴史を反省して、別の名称を用いることが望ましいとされています。
本田:他の国では、先住民の言語に由来する名称が用いられているのですか。
先生:ニュージーランドの先住民は、入植者との関係のなかで自称として用いられるようになった( カ )という名称で知られています。先住民は入植者を指して、「白人」を意味するパケハという呼称を用いました。現在のニュージーランドでも、パケハは入植者やその子孫の名称として取り入れられています。
小野:先住民の名称には、教科書に書かれていないいろいろな歴史があるのですね。
先生:では、これまでに学んできたことと合わせて、授業の内容をメモにまとめてください。

生徒たちがまとめた次のメモの正誤について述べた文として最も適当なものを、後のうちから一つ選べ。

小野さんのメモ
オーストラリアの先住民の名称は、「土着のもの」を意味する英語に由来する。その理由は、オーストラリアがイギリスの植民地であったからだと考えられる。

本田さんのメモ
パケハは、先住民が用いた「白人」を意味する呼称に由来する。この名称は、イギリス領であったニュージーランドへの入植者やその子孫を指すものとして、現在も用いられている。
  • 小野さんのみ正しい。
  • 本田さんのみ正しい。
  • 二人とも正しい。
  • 二人とも誤っている。

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この過去問の解説 (1件)

01

この問題は、授業中の発言をもとに生徒が作成したメモの内容が正確かどうかを判断するものです。

それぞれのメモについて、文章中の説明と照らし合わせながら確認していきます。

 

 

 

【小野さんのメモ】

「オーストラリアの先住民の名称は、『土着のもの』を意味する英語に由来する。その理由は、オーストラリアがイギリスの植民地であったからだと考えられる。」

 

ポイント

・「『土着のもの』を意味する英語に由来」→ 正しい(これはアボリジニーという呼称の説明に該当)

・「その理由は、イギリスの植民地だったから」→ 妥当な推測
→文章中に「入植者が用いた呼称」とあり、入植者=イギリス人という背景は事実なので、因果関係として自然

 

よって、小野さんのメモは正しいと判断できます。

 

 

 

【本田さんのメモ】

・「パケハは、先住民が用いた『白人』を意味する呼称に由来する。この名称は、イギリス領であったニュージーランドへの入植者やその子孫を指すものとして、現在も用いられている。」

 

ポイント

・「パケハは、先住民が用いた『白人』の呼称に由来」→ 正しい(文章中にそのまま書かれている)

・「入植者やその子孫を指すものとして、現在も用いられている」→ これも文章中に明記あり

 

よって、本田さんのメモも正しいです。

選択肢1. 小野さんのみ正しい。

誤りです。

選択肢2. 本田さんのみ正しい。

誤りです。

選択肢3. 二人とも正しい。

正しいです。

選択肢4. 二人とも誤っている。

誤りです。

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