第三種電気主任技術者(電験三種) 過去問
平成30年度(2018年)
問19 (理論 問19)
問題文
ただし、コンデンサの端効果は無視できるものとする。
極板間の電位分布を表すグラフ(縦軸:電位V[V]、横軸:電源が接続された極板からの距離x[m])として、最も近いものを図中の( 1 )~( 5 )のうちから一つ選べ。

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問題
第三種電気主任技術者(電験三種)試験 平成30年度(2018年) 問19(理論 問19) (訂正依頼・報告はこちら)
ただし、コンデンサの端効果は無視できるものとする。
極板間の電位分布を表すグラフ(縦軸:電位V[V]、横軸:電源が接続された極板からの距離x[m])として、最も近いものを図中の( 1 )~( 5 )のうちから一つ選べ。

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この過去問の解説 (3件)
01
平行平板コンデンサの静電容量の計算式で
C = (εr×ε0×S)/d が成立します。
C:平行平板コンデンサ
εr:比誘電率
ε0:真空誘電率
S:極板の面積
d:極板間の間隔
上記の式より、固体誘電体静電容量Crは
Cr = (εr×ε0×S)/4d
= (4×ε0×S)/4d
= (ε0×S)/d
固体誘電体静電容量C0は
C0 = (ε0×S)/d
C0 = Cr・・・①となります。
誘電体と空気の境界面の電位Vはコンデンサにおける分圧の法則より
V = (Cr/(Cr+C0))×V0
上記の式に①を代入します。
V = (Cr/(Cr+Cr))×V0
= 1/2×V0
よって、1/2Vを通過しているのは(3)のグラフになりますので
3が正解となります。
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02
平行平板電極の面積をS[m^2]、間隔をd[m]、誘電率をε[F/m]とすると静電容量C[F]は
C=εS/d
となります。またQ=CVより
V=Q/C=Qd/εS・・・・・①
となります。
誘電体に加わる電位をVr[V]、空気に加わる電位をVv[V]としますと
V0=Vr+Vv
また①式より空気中の誘電率をε0[F/m]として
V0=Qdr/εr×ε0×S+Qd/ε0×S=Q/ε0×S(dr/εr+d)
となります。ここでεr=4、dr=4dなので
V0= Qd/ε0×S(4/4+1)= 2×Qd/ε0×S
これは誘電体と空気それぞれに加わる電位が等しいことを示しているので、誘電体と空気の境界面で電位が等しいので(3)のグラフが答えとなります。
別解
誘電体の静電容量をCr[F]、空気の静電容量をCv[F]とすると
Cr=εr×ε0×S/dr=4ε0×S/4d=ε0×S/d=Cv
となりますので各静電容量に加わる電位は
Vr=Cv/(Cr+Cv)×V0=1/2V0
Vv=Cr/(Cr+Cv)×V0=1/2V0
となりますので答えは(3)のグラフとなります。
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03
平行平板コンデンサの極板間の電位分布に関する問題です。
◆固体中の静電容量Crを求めます
静電容量の公式より、
Cr=εrε0S/d
=4ε0S/4d
=ε0S/d
となります。
◆空気中の静電容量C0を求めます
C0=ε0S/d
これらを整理すると、固体中の静電容量と空気中の静電容量の式が同じなのでCr=C0とすることができます。
◆誘電体の境界面での電位Vを求めます
コンデンサの分圧の法則を利用すると、
V={Cr/(Cr+C0)}V0
={C0/(C0+C0)}V0 ※Cr=C0より
=(C0/2C0)V0
=(1/2)V0
となります。
したがって、電圧が1/2のところで電位分布が変化している、この選択肢が正解となります。
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