中小企業診断士 過去問
令和6年度(2024年)
問189 (中小企業経営・中小企業政策 問3)
問題文
中小企業庁「令和4年中小企業実態基本調査(令和3年度決算実績)」に基づき、製造業、卸売業、小売業について、売上高経常利益率と自己資本比率をおのおの比較した場合の記述として、最も適切なものはどれか。
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問題
中小企業診断士試験 令和6年度(2024年) 問189(中小企業経営・中小企業政策 問3) (訂正依頼・報告はこちら)
中小企業庁「令和4年中小企業実態基本調査(令和3年度決算実績)」に基づき、製造業、卸売業、小売業について、売上高経常利益率と自己資本比率をおのおの比較した場合の記述として、最も適切なものはどれか。
- 売上高経常利益率は卸売業が最も高く、自己資本比率は小売業が最も低い。
- 売上高経常利益率は小売業が最も高く、自己資本比率は小売業が最も低い。
- 売上高経常利益率は小売業が最も高く、自己資本比率は製造業が最も低い。
- 売上高経常利益率は製造業が最も高く、自己資本比率は卸売業が最も低い。
- 売上高経常利益率は製造業が最も高く、自己資本比率は小売業が最も低い。
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この過去問の解説 (2件)
01
「令和4年中小企業実態基本調査(令和3年度決算実績)」から、業種間での売上高経常利益率と自己資本比率の比較を問う問題です。製造業、卸売業、小売業での比較が求められています。
本問は、中小企業白書2023 付属統計資料の15表「中小企業(法人企業)の経営指標(2021年度)」(Ⅲ-52ページ)からの出題となります。以下に、当該ページの表を掲載します。
(出所:中小企業庁「中小企業白書2023」)
https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/2023/PDF/chusho.html
・売上高経常利益率
上記の表より、売上高経常利益率が高い順に、製造業>卸売業>小売業となります。
・自己資本比率
上記の表より、売上高経常利益率が高い順に、製造業>卸売業>小売業となります。
冒頭の解説より、売上高経常利益率は製造業が最も高く、自己資本比率は小売業が最も低いため不適切な選択肢です。
冒頭の解説より、売上高経常利益率は製造業が最も高く、自己資本比率は小売業が最も低いため不適切な選択肢です。
冒頭の解説より、売上高経常利益率は製造業が最も高く、自己資本比率は小売業が最も低いため不適切な選択肢です。
冒頭の解説より、売上高経常利益率は製造業が最も高く、自己資本比率は小売業が最も低いため不適切な選択肢です。
冒頭の解説より、売上高経常利益率は製造業が最も高く、自己資本比率は小売業が最も低いため正解の選択肢となります。
【補足】
この3業種の中では、製造業が売上高経常利益率・自己資本比率ともに最も高いのは、以下のような理由が考えられます。
・売上高経常利益率
製品の付加価値が高い(⇔卸売業・小売業は、商品の付加価値が低い)
業界内の競争が緩やかである(⇔卸売業・小売業は、業界内の競争が激しい)
機械化が進んでいる(⇔卸売業・小売業は、労働集約的な業界である)
・自己資本比率
大規模な設備投資が必要である(⇔卸売業・小売業は、大規模な設備投資が不要である)
広大な土地が必要である(⇔卸売業・小売業は、製造業ほどの広大な土地を必要としない)
以上から、売上高経常利益率は正誤判断がしやすいと思われるため、不正解だった場合でも「売上高経常利益率は製造業が最も高い」から2択に絞り込みたいところです。
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02
企業の経営状態を見るとき、売上からどれだけ利益を出しているか、そして資本のうちどれくらいが自己資金かを比べることが大切です。
売上高経常利益率は、売上に対してどれだけ利益があるかを示し、自己資本比率は借金に頼らずに経営できているかを表します。
中小企業庁「令和4年中小企業実態基本調査(令和3年度決算実績)」によれば、以下のような傾向があります。
・売上高経常利益率は、製造業が最も高い
→ 製造業は製品を作って売ることで安定した利益を上げており、利益率が高い傾向にあります。
・自己資本比率は、小売業が最も低い
→ 小売業は仕入れや店舗運営のために多くの資金を必要とするため、他人資本(借入など)に頼る割合が高くなり、自己資本比率が低くなります。
誤りです。
誤りです。
誤りです。
誤りです。
正しいです。
売上高経常利益率と自己資本比率は、企業の収益性と安全性を見極めるための代表的な指標です。
1. 売上高経常利益率の比較
売上高経常利益率は、「売上に対してどれだけ利益を出しているか」を示す指標です。
【製造業】
→ 利益率が最も高い傾向にあります。
製品の加工や技術的な付加価値があるため、利益を出しやすくなります。
安定した顧客や取引も多く、効率の良い運営が可能です。
【卸売業】
→ 利益率は中くらいです。
商品を大量に仕入れてまとめて販売するため、取扱額は大きいですが、1件ごとの利益は少なめです。
経費も比較的抑えやすいです。
【小売業】
→ 利益率は最も低い傾向にあります。
商品の仕入れや店舗運営などコストがかかりやすく、値下げ競争も多いため、利益を出すのが難しい場面が多いです。
2. 自己資本比率の比較
自己資本比率は、「会社の資本のうち、どれくらいが自分のお金か(借金に頼っていないか)」を示す指標です。
【製造業】
→ 自己資本比率は中くらいです。
設備投資などで資金は必要ですが、長期的な取引が多く、一定の財務安定性があります。
【卸売業】
→ 自己資本比率が最も高い傾向にあります。
流通を中心とした業種で資金繰りが安定しており、借入に頼らなくても運営できる企業が多いです。
【小売業】
→ 自己資本比率が最も低い傾向にあります。
店舗運営、仕入れ、在庫管理などで資金が必要な上に、競争も激しく、借入に頼ることが多くなりやすいです。
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