中小企業診断士 過去問
令和6年度(2024年)
問164 (経営情報システム 問4)

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問題

中小企業診断士試験 令和6年度(2024年) 問164(経営情報システム 問4) (訂正依頼・報告はこちら)

Webページやアプリケーションの作成に当たっては、色覚を考慮した画面設計が求められる。
次の文章の空欄A~Dに入る用語の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

ディスプレイに表示される色(カラー)は、R(Red)、G(Green)、B(Blue)の3色の混合の割合で表現される。このR、G、Bの3色のことを( A )の3原色という。( A )の3原色は、混ぜれば混ぜるほど明度が高くなるので( B )混色と呼ばれている。24ビットカラーの場合、( C )を表現でき、全部で約1,677万色を表現できる。
図の色と背景色の明度に差がある組み合わせや反対色同士の組み合わせは( D )が高いが、反対色同士でも明度が近いと( D )が低くなる。
  • A:色  B:加法  C:256階調  D:識別性
  • A:色  B:減法  C:256階調  D:識別性
  • A:光  B:加法  C:256階調  D:視認性
  • A:光  B:加法  C:1,024階調  D:視認性
  • A:光  B:減法  C:1,024階調  D:視認性

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この過去問の解説 (2件)

01

色覚に関する問題です。本問は空欄Cの正誤判断が難しく、選択肢を絞り込めても正答することまではできないかも知れません。

 

・空欄A

光の3原色(青赤緑)と色の3原色(青赤黄)を勘違いしやすいかも知れません。なお、青赤緑の3つを混ぜると白に近い色になり、青赤黄の3つを混ぜると黒に近い色になります。このことが、次の空欄Bとも関係しています。

 

・空欄B

青赤緑の3つを混ぜると白に近い色になるので、明度が高くなります。このことから推測すれば空欄Bを正答することは可能です。本問では問われていませんが、逆に青赤黄の3つを混ぜると黒に近い色になるので、明度が低くなります。

 

・空欄C

256の3乗(2563=256×256×256)で16,777,216になりますが、事前の知識がないと正答は難しいと思われます。なぜ3乗するかというと、原色が3つあるためです。

 

・空欄D

「明度が近い」とは、青と紫、赤と橙の組み合わせなど、お互いの色が似ていることをいいます。明度が近いと見づらくなりますが、(青と橙の組み合わせなどの)明度が遠いと見やすくなります。したがって、空欄Dには「見やすさ」を意味する用語が入ります。

選択肢1. A:色  B:加法  C:256階調  D:識別性

冒頭の解説より「A:光、B:加法、C:256階調、D:視認性」の組み合わせであるため、不適切な選択肢です。

選択肢2. A:色  B:減法  C:256階調  D:識別性

冒頭の解説より「A:光、B:加法、C:256階調、D:視認性」の組み合わせであるため、不適切な選択肢です。

選択肢3. A:光  B:加法  C:256階調  D:視認性

冒頭の解説より「A:光、B:加法、C:256階調、D:視認性」の組み合わせであるため、正解の選択肢となります。

選択肢4. A:光  B:加法  C:1,024階調  D:視認性

冒頭の解説より「A:光、B:加法、C:256階調、D:視認性」の組み合わせであるため、不適切な選択肢です。

選択肢5. A:光  B:減法  C:1,024階調  D:視認性

冒頭の解説より「A:光、B:加法、C:256階調、D:視認性」の組み合わせであるため、不適切な選択肢です。

まとめ

【補足】

 

視認性と識別性の違いについて。冒頭の解説のとおり視認性は「見やすさ」ですが、識別性は「区別のしやすさ」です。識別性の例としては信号機や電車の路線図などがあります。

 

視認性、識別性の他に、明視性、可読性、誘目性があり、運営管理の科目で問われることがあります。この5つの用語と記述を入れ替えた引っ掛け問題がよく出題されますが、使われている漢字をよく見れば正誤判断は可能です。

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02

この問題は、Webページやアプリケーション設計において重要な「色」の表現方法と、ユーザビリティの観点から色覚を考慮した画面設計の基礎知識を問うものです。

 

選択肢1. A:色  B:加法  C:256階調  D:識別性

この選択肢は誤りです。空欄Aに「色」が入っていますが、RGB(赤、緑、青)は「光の三原色」であり、「色の三原色」ではありません。「色の三原色」は印刷などに使われるCMY(シアン、マゼンタ、イエロー)を指します。また、空欄Dに「識別性」が入っていますが、文脈からは「視認性」が適切です。

選択肢2. A:色  B:減法  C:256階調  D:識別性

この選択肢は誤りです。空欄Aに「色」が入っており、上記で説明した理由から不適切です。また、空欄Bに「減法」が入っていますが、RGBは混ぜれば混ぜるほど明度が高くなるので「加法混色」と呼ばれるべきです。減法混色はCMYのように混ぜれば混ぜるほど暗くなる混色法を指します。さらに、空欄Dも「識別性」であり不適切です。

選択肢3. A:光  B:加法  C:256階調  D:視認性

この選択肢は正しいです。空欄Aの「光」は、RGB(赤、緑、青)が光の三原色であるという事実に合致しています。空欄Bの「加法」は、光の三原色は混ぜれば混ぜるほど明るくなるという特性に合致しています。空欄Cの「256階調」は、24ビットカラーの場合、RGB各色に8ビット(=256階調)ずつ割り当てられるため正確です。空欄Dの「視認性」は、明度差や反対色の関係による見やすさを表す用語として適切です。

選択肢4. A:光  B:加法  C:1,024階調  D:視認性

この選択肢は誤りです。空欄A「光」と空欄B「加法」は正しいですが、空欄Cの「1,024階調」が誤りです。24ビットカラーの場合、8ビット×3色=24ビットとなり、各色は256階調(2の8乗)となります。1,024階調(2の10乗)は10ビット/色の場合の階調数であり、24ビットカラーの説明としては不適切です。

選択肢5. A:光  B:減法  C:1,024階調  D:視認性

この選択肢は誤りです。空欄Aの「光」は正しいですが、空欄Bの「減法」は誤りです。光の三原色(RGB)は加法混色であり、減法混色ではありません。また、空欄Cの「1,024階調」も上記で説明した理由から誤りです。

まとめ

本問の正解は選択肢3です。色に関する基本概念をまとめると以下のようになります:

光の三原色と色の三原色

光の三原色:RGB(Red, Green, Blue)- ディスプレイなどの発光体で使用

色の三原色:CMY(Cyan, Magenta, Yellow)- 印刷などの反射体で使用

加法混色と減法混色

加法混色:光の三原色(RGB)のように混ぜると明るくなる(R+G+B=白)

減法混色:色の三原色(CMY)のように混ぜると暗くなる(C+M+Y≒黒)

ビット数と表現可能な色数

24ビットカラー:RGB各8ビット(256階調)= 256³ = 16,777,216色(約1,677万色)

30ビットカラー:RGB各10ビット(1,024階調)= 1,024³ = 1,073,741,824色(約10億色)

視認性を高める配色の原則

明度差:背景と文字・図の明度に差をつける

反対色:色相環で正反対に位置する色同士を組み合わせる

ただし、反対色同士でも明度が近いと視認性が低下する

Webページやアプリケーションの設計においては、色覚多様性(色覚異常を含む)を考慮した配色が重要です。十分な明度差の確保や、色だけに頼らない情報伝達(パターンや形状の併用など)が望ましいとされています。

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