クレーン・デリック運転士 過去問
平成30年(2018年)4月
問17 (関係法令 問17)

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問題

クレーン・デリック運転士試験 平成30年(2018年)4月 問17(関係法令 問17) (訂正依頼・報告はこちら)

つり上げ荷重10tの転倒するおそれのあるクレーンの検査に関し、法令上、誤っているものは次のうちどれか。
  • クレーン検査証の有効期間をこえて使用を休止したクレーンを再び使用しようとする者は、使用再開検査を受けなければならない。
  • 性能検査においては、クレーンの各部分の構造及び機能について点検を行うほか、荷重試験を行うものとする。
  • 使用再開検査における安定度試験は、定格荷重の1.27倍に相当する荷重の荷をつって、逸走防止装置を作用させ、安定に関し最も不利な条件で地切りすることにより行うものとする。
  • 所轄労働基準監督署長は、変更検査のために必要があると認めるときは、当該検査に係るクレーンについて、当該検査を受ける者に塗装の一部をはがすことを命ずることができる。
  • 所轄労働基準監督署長は、変更検査に合格したクレーンについて、当該クレーン検査証に検査期日、変更部分及び検査結果について裏書を行うものとする。

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この過去問の解説 (3件)

01

1.正しいです。

クレーン検査証の有効期間をこえて使用を休止したクレーンを再び使用しようとする者は、使用再開検査を受けなければなりません。

2.正しいです。

性能検査においては、クレーンの各部分の構造及び機能について点検を行うほか、荷重試験を行うものとします。

3.誤りです。

使用再開検査における安定度試験は、定格荷重の1.27倍に相当する荷重の荷をつって、逸走防止装置は作用させず、安定に関し最も不利な条件で地切りすることにより行います。

4.正しいです。

所轄労働基準監督署長は、変更検査のために必要があると認めるときは、当該検査に係るクレーンについて、当該検査を受ける者に塗装の一部をはがすことを命ずることができます。

5.正しいです。

所轄労働基準監督署長は、変更検査に合格したクレーンについて、当該クレーン検査証に検査期日、変更部分及び検査結果について裏書を行うものとしています。

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02

つり上げ荷重10tの転倒するおそれのあるクレーンの検査に関する問題です。

クレーンの検査に関わる重要な内容なので、各選択肢しっかり内容を理解していきましょう。

選択肢1. クレーン検査証の有効期間をこえて使用を休止したクレーンを再び使用しようとする者は、使用再開検査を受けなければならない。

正しい記述です。

クレーン検査証の有効期間をこえて使用を休止したクレーンを再び使用しようとする者は、使用再開検査を受けなければならないと定められています。「使用再開検査」が別の言葉に置き換えられている場合があるので注意しましょう。

選択肢2. 性能検査においては、クレーンの各部分の構造及び機能について点検を行うほか、荷重試験を行うものとする。

正しい記述です。

性能検査においては、クレーンの各部分の構造及び機能について点検を行うほか、荷重試験を行うものと定められています。特に荷重試験に通らないと物を吊ったりできないので重要となります。

選択肢3. 使用再開検査における安定度試験は、定格荷重の1.27倍に相当する荷重の荷をつって、逸走防止装置を作用させ、安定に関し最も不利な条件で地切りすることにより行うものとする。

使用再開検査における安定度試験は、定格荷重の1.27倍に相当する荷重の荷を吊るまでは合っていますが、使用再開検査では逸走防止装置を作動させてはいけません。

選択肢4. 所轄労働基準監督署長は、変更検査のために必要があると認めるときは、当該検査に係るクレーンについて、当該検査を受ける者に塗装の一部をはがすことを命ずることができる。

正しい記述です。

変更検査のために必要があると認めるときは、当該検査に係るクレーンについて、当該検査を受ける者に塗装の一部をはがすことを命ずることができます。変更した内容を新たに記載しなければいけないためです。

選択肢5. 所轄労働基準監督署長は、変更検査に合格したクレーンについて、当該クレーン検査証に検査期日、変更部分及び検査結果について裏書を行うものとする。

正しい記述です。

変更検査に合格したクレーンについて、当該クレーン検査証に検査期日、変更部分及び検査結果について裏書を行うものとすると定められています。

まとめ

性能検査や使用再開検査自体実際に携わる事はないかもしれませんが、どれも重要な内容となり、安全に作業を行うためには必要なので、忘れないようにしましょう。

参考になった数2

03

クレーンの安全な運用を確保するため労働安全衛生法では使用中や使用再開時に各種の検査が義務付けられてます。特に転倒のおそれがあるつり上げ荷重10t以上のクレーンについては厳格な検査内容が定められておりその手順や方法を正確に理解することが事故防止に直結します。

選択肢1. クレーン検査証の有効期間をこえて使用を休止したクレーンを再び使用しようとする者は、使用再開検査を受けなければならない。

正しい記述です。
労働安全衛生法施行令第39条に基づきクレーン検査証の有効股間経過後に使用を再開する場合は使用再開検査を受けることが義務付けられており正しいです。
 

選択肢2. 性能検査においては、クレーンの各部分の構造及び機能について点検を行うほか、荷重試験を行うものとする。

正しい記述です。
性能検査では構造・機能の点検に加え荷重試験(定格荷重または1.25倍程度)を行うことが規定されており正しいです。

選択肢3. 使用再開検査における安定度試験は、定格荷重の1.27倍に相当する荷重の荷をつって、逸走防止装置を作用させ、安定に関し最も不利な条件で地切りすることにより行うものとする。

誤った記述です。
使用再開検査において実施される安定度試験は「定格荷重の1.1倍」に相当する荷重を用いて行うとされており定格荷重の1.27倍は性能検査時の安定度試験における規定値です。この選択肢は検査区分と荷重条件を混同しているので誤りです。

選択肢4. 所轄労働基準監督署長は、変更検査のために必要があると認めるときは、当該検査に係るクレーンについて、当該検査を受ける者に塗装の一部をはがすことを命ずることができる。

正しい記述です。
労働安全衛生規則第171条の6により変更検査で必要があると判断された場合、塗装の一部を剥がすように命じることができます。
よって正しい記述です。

選択肢5. 所轄労働基準監督署長は、変更検査に合格したクレーンについて、当該クレーン検査証に検査期日、変更部分及び検査結果について裏書を行うものとする。

正しい記述です。
変更検査合格後には、検査証に検査期日・変更部分・検査結果が裏書されるとされ正しい記述です。
 

まとめ

使用再開検査と性能検査の内容を正確に区別することが重要です。クレーンの検査区分ごとの試験方法や基準は安全性を支える基本知識であり正確な理解が求められます。

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